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今年もやりました!

2013年01月15日 08:26




虎・新井「クソッこの野郎」昨季の自分に決別

サンケイスポーツ1月15日(火)7時51分配信

 “ダメ新井”は焼き打ちや! 阪神新井貴浩内野手(35)が14日、鹿児島県内の最福寺で精神修行の護摩行を行った。炎の前で思いだしたのは、昨季の情けない自分の姿。「クソッ、この野郎」と心の中で繰り返した。見守った池口恵観法主(76)からは「今の状態なら良い成績を残す」と太鼓判を押された。燃える4番、新井の復活や! 

 炎の壁へ、怒りをぶつけた。襲いかかる熱波と飛び来る火の粉。過去最大級の試練に全身をさらし、腹の底から「不動真言」を叫び続けた。行を終えた新井はふらつき、両手を合わせることもままならないほど憔悴。500度を超える炎の前に顔面から首筋は焼けただれていた。水ぶくれだらけの顔で、心の内を明かした。

 「何回やってもきつい。今年はまたきつかった。基本的には何も考えられないけど、声を出しながら『クソッ』『この野郎』と思っていました。昨年の自分に対してです」

 9年連続9度目の護摩行には、ふがいなかった自らを焼き払うべく、過去最大の荒行が用意された。昨年に続いて、広い大仏殿と比べると熱がこもりやすいとされる本殿が舞台。くべるたびみるみる炎が立ち上がる「護摩木」も、昨年の約2000枚から僅かながら追加された。時間も昨年よりおよそ20分長く、過去最長の1時間42分。火柱は高さ約3メートルにまで及び、向き合った新井袈裟は全身にわたって汗がしみ込んだ。枯れたのどから、生まれ変わりの決意をしぼり出した。

 「(法主から)下半身から湧き出るような力が出ていないと言われた。自覚はなかった。思うようにできていたら、ああいう(昨季のような)結果にはならなかった。腹の底から、下からグッと響くような声を出せとも言われた。そういうふうにやっていきたい」

 心の師である池口法主は、1年ぶりに対面した瞬間からA砲の変化を感じ取っていた。昨季は打率・250、52打点、9本塁打と期待を裏切った。チャンスに弱く4番も外れた。終盤は右肩を痛め、戦列を離れた。情けない1年を終えた男に、あえて厳しい言葉を浴びせたという。

 「上(半身)からは“氣”が出ていたけど、下からは弱かった。筋肉を鍛えていても支えるのは“氣”ですから。それで(シーズンの)途中からおかしくなったのでしょう」

 前例のない苦行の連続で、忌まわしき昨季の自分を焼き払った。池口法主が続けた言葉にも、手応えが宿った。

 「終わった後、彼(新井)は『気持ちがいい!』と言っていました。今の状態でしたら良い成績を残せるでしょう」

 この日から2泊3日で最福寺に泊まり込み、3度、この精神鍛錬を繰り返す。もう強い向かい風にさらされても、動じることはない。

 「自信になるというか、これだけきついことに耐えたということ。1年1年が勝負。同時に年齢も重ねていく。これで『はい、去年と同じでした』では許されない。ことしこそは絶対やってやる。昨年の分まで今年は結果を残していきたい」

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