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生え抜き選手からエースを!
2008年12月09日 08:21
野口退団で若虎“障害”なし…今季コンビの岩田&上園
夕刊フジ - 2008/12/8 16:59
阪神からFA宣言した野口寿浩捕手(37)が横浜に移籍。これまでコンビを組んでいた岩田稔(25)と上園啓史(24)の若手エース候補は“姉さん女房”を失って、さぞ心配かと思いきや、実は大チャンスというのだ。
矢野の控えを務めてきた野口の退団について、球団内では意外に冷めたムードが漂う。「ワンバウンドの処理などキャッチングに雑なところがある」「性格が偏屈で、浮いている」と評価が芳しくなかった上、シーズン終盤に“就活”していたことがバレて、心証を悪くしていた。
そんな中で心配されるのが、野口とコンビを組む投手の今後だ。該当するのは岩田、上園、ボーグルソンの3人。
ただ、3人とも今季は必ずしも息ピッタリとは言えなかった。昨年7勝のボーグルソンは3勝4敗で解雇。同じく昨年8勝で新人王の上園もローテに定着できず。秋季キャンプでも投球モーションの矯正に取り組むなど一から出直しとなった。
「というのも、3人が野口と組んだ理由は、相性の良さではなく、単にベテラン矢野の負担を減らすために、首脳陣が分散させただけだったんです」(球団幹部)
今季10勝をあげた岩田こそ、来年3月のWBCの代表候補に選出。「キャンプ初日に捕手を座らせて投げることができるよう頑張ります」とヤル気になっている。しかし、一方で「リードが的確なら10敗はしていなかっただろう」(球団OB)との声もある。
そんな状況を当然のように察知するのが、6日に不惑を迎えたばかりの矢野だ。「野口が出て行って、キャッチャーを獲るとか言われているけど。オレが全部出ればいいというのは心にあるよ」とサラリ。
しかも、これが好影響を与えるという指摘もある。「慎重に外角中心の配球をする矢野に対し、野口はレギュラーと同じことをしても追い抜けないという心理から、2人には大胆な内角勝負を好んだ。それが裏目に出て痛打された試合も結構あった。若い投手はリードが変われば投球もガラッと変わる」とは他球団のスコアラー。
いつまでも“矢野頼み”とはいかないが、「若手を伸ばすのもオレの仕事」と張り切っている間に、2人とも一皮むけてほしい。
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