- 名前
- nomiya8
- 性別
- ♂
- 年齢
- 80歳
- 住所
- 埼玉
- 自己紹介
- 気持も若い積りだし、身体もそうだと思ってましたが先日忘年会でボーリングをした時、運動...
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見聞記-その1
2007年07月21日 17:01
本当は前回に続き回顧録として[初体験]の積もりでしたが、性的描写も多くなり、今の心境では書くことに戸惑いを感じ、後日機会があれば続けたいと思います。
見聞記と標しましたが、生まれてこの方全てが見聞になる訳ですが、短期間で数多くの見聞がありましたアメリカの事を書こうと思います。
当時は今の様に簡単に行ける国ではなく、遠い国の一つ。
未だ東京オリンピックが終わって間もない頃。
文化その他でアメリカ追従主義的なところが多かった時代。
見る物、聞く事、する事の殆どが目新しく、驚きをも含め心に残っている事を綴りたいと思います。
[出立―到着]
前の会社で先輩だった人が転職し、転職先から渡米する時は、
当時同僚だった人達、私も含め大勢が羽田飛行場まで見送りに行った。
誰が用意したか5メーターをも長さの幟が2本。
「OOOさん 渡米おめでとう」とか
「OOOさん 頑張れ」と書かれてあり、
出発直前には皆が一斉に万歳三唱してた。
その時から2年程後だが、それ程派手ではないが
「OOO君頑張ってこいよ」と言う様な大きな声で見送られ機内に入った。
上司Kさんと一緒での旅立ちで大分心強かった。
Kさんは以前外国航路の船で通信士をしていた関係上、英語が多少話せ、現にVisaの申請でアメリカ大使館に行き、彼が
応対したアメリカ人女性と話した位である。
機はシアトル経由ニューヨーク行きで、当然の事ながら羽田を出て東へ東へ向かう。
無論当時は未だジャンボではなくDC−8。飛行速度も遅い。
同じエコノミークラスでも今時より気持ち狭かった様に思う。
機が飛び立って暫くして食事が出た。
どんな物だったか記憶にないのは、大した物ではなかったのだろう。
直ぐに窓外は真っ暗になり、しばしKさんと話していたが、何時しか眠りに入っていった。
「OOO君、OOO君」と言うKさんの声で起こされる。
既に窓外は明るくKさんの横の通路にステュアーデスが立っていて、私と目が合うと軽くスマイルし何か言っている。
「食事だからおきなよ。いまステュアーデスがOOO君の事を
Boy,Boyって呼んでたよ」と言って笑っていた。
時刻変更していない自分の時計を見ると、さっき食事してから6,7時間しか経っていない。
日本だと未だ寝ている頃だ。どうも食欲が無いはずだ。
量はそんなに多くないので、全部食べる。
暫くするとKさんがトイレに立った。
戻ってくると「OOO君、これ何か知っているかい」と言い私に小さな白っぽい包みを渡した。
「ううん、解らない。 何なの?」
「女の人の生理に使う物だよ」言いながらにやにやしていた。
「OOO君、これトイレに戻してきてよ」
「嫌ですよ」
「行って置いて来るだけでいいから」
そう言われて置いて来た記憶がある。
窓外が闇に包まれ大分してから機は着陸態勢に入った。
シアトルで数時間待たされた。彼が居なかったら何故そこで降りるのかさえ解らなかったし、その長い時間を過ごすのが苦痛だったろう。
窓の外が明るくなりかけた頃、又搭乗し、前と同じシートに座った。
窓の外に山々が連なっていたが、暫くすると平地が見えてきた。
畑なのか、牧場なのかまでは解らないが、日本の様に細かな区切りは見当たらない。
所々町のような所を通過したが、何処なのかも皆目解らない。
長かった。漸く日が暮れようとした頃機内アナウンスがあり、
彼からもう直ぐ着くと知らされた。
空港に着いて、日本から仕事上のサンプルを沢山持たされ、
彼と分けて通関に向かった。
私は彼よし少し送れ、彼と私の間に日本人らしき2人が入っていた。
彼は通関中。見ると係りの人から何か言われ、二言三言話ただけで通過。
私の前の二人はスーツケースだけで、すんなり通過。
私もその気になってパスポートを受け取ると、そのまま行き過ぎようとしたら、「???????」何か言われた。
全く解らない。
「??????」又言われた。やっぱり解らない、と言うか全く解ろうとしていない。
その光景に堪りかねたのだろう。私の直ぐ前に通過した人が戻って来て「如何しましたか」
「何か言われたのですが、全然解らなくて」
彼は検査員に聞いてくれて「この荷物は何かと言ってますよ」
「あぁ、これは会社から頼まれたサンプルです」
彼が通訳してくれて漸く放免。
私はその人に礼を述べ、Kさんの所に行った。
「遅かったけど如何したの」
「いゃー」と言い今の事を説明した。
到着ロビーに出た。会社の現地の人が車で迎えに来てる事になっていた。
互いに面識はないので、その人がKさんの名前を書いたプラカードを手にしているとの事だった。
迎えの人も多く、我々がきょろきょろしてると、
「お前たちか?」と言わんかの様に我々に突き出す様に手にしていたプラカードを掲げた。
彼に附いて空港の建物から出ると一面雪景色。3月初旬、東京でも少し前に雪は降ったが積もる程ではなかった。
私はきょろきょろ物珍しくあたりを見渡した。
初めて私の目に飛び込んで来たのは、白色で胴のながーいリムジンだった。
[出立―到着]完
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