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錯覚

2007年07月18日 11:01

昔、私が20代前半で外資系商社に入社して間もない頃。

当時としては未だ先駆けでしたが、土曜日は半日だけの勤務でした。

午後フリーになってもそのまま帰宅する気もなく、定番の様に誰かの音頭取りで昼食を一緒にしてから何かをしていた。

会社にはビジネスDept.、エンジニアリングDept.とデザインDept.と3部署があり、各々にチーフがいて、夫々のチーフの提案で決まっていた。

デザインチーフの場合、夏は大抵麻布プリンスプールに行って泳ぎ、夕方からはそこのガーデンのビアホールで過す事が多かった。

一方エンジニアリングチーフは「女が嫌いだと言う奴が居たら会って見たい」と豪語する様に、結構あっち系は好きだと公言していた。

そのチーフの定番は会社から近くの東京駅の直ぐ前辺りにあったポルノ系の映画館だった。

その当時私を含めその様な物に余り縁がなく、知ってはいましたが一人で行くほどでもなかったので、初めてでした。

安いその映画館では3本立て。
数年前頃から出始めていた”日活ポルノ”の類で始めはごく普通の映画と変わらないので、何の違和感もなく入り込めました。

しかしそこはポルノ
次第に場面は男女の絡みに入っていく。
初めの頃は、そんな事もあるのかなと思い、自分の周りでも起きうる事なのだろうかと思いつつも、段々違和感も薄れていく。

ストーリーは変わるが、その様な物を3本も立て続けに見ていると、感覚がずれてきてしまうのだろう。

終わって会館から出ると外は未だ日差しも強く眩しかった。
我々の傍を行きかう人々、何故か傍を通る女性に向ける自分の眼差しに何時もと違う好奇の思いを感じた。

「何かあんなの見ちゃうと、そこらへんの女の殆どが、直ぐやらせるような気がしてきちゃうね」と私は誰ともなく言った。

皆を見るとはっきり肯定はしていないものの、感じで同じ様に思っているのだろうと想像できた。

本題に入りますが、
無論その頃とは状況は違い、マスメディアにおいてもその方面は軟化しているし、ましてやネット関係においては、全くのフリー状態ですから、その様な世界と現実とが交錯し、境が解らなくなって来ている事は事実だと思える。

前のログで書く内容も表現も自由だと書きました。
確かにそれらを自粛させる権限など私も含め会員の皆さんもお持ちではない。

しかしそこでもう一歩進んで考えて頂きたいと思う事は、
一事が万事と捉え、ある女性が求めているから、他の女性も同じだろうと言う安直な考えを抱く方がいけないと思いますが、

一方その気もないのに、必要以上の挑発とも思えるログにも多少の考慮も考えるべきではとさえ思う。

昨今のテレビ等の番組も、視聴率最優先主義が齎すのだと思いますが、番組内容の低年齢化、低俗化はいがめない事実です。

放送倫理委員会スポンサーとの力関係でそうなってしまうのだろうけど、せめてここに居られる諸氏の皆さんが多少なりとも自制する方向へ向かう様心に留めて頂けたらと思います。

このサイトが余り乱れない内に、又良識ある会員さんが居なくならない内に。

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