BPDの彼女18 試しとは その1

恋愛関係において、相手が自分の事をどう思っているのか試してみたいってあると思います。

毎度お馴染み落語の話で、「星野屋」。
ある茶店に、ご大家星野屋の旦那が、その茶店のママさんお花を訪ねてやって来ます。実は星野屋の旦那とお花は不倫関係。旦那は「お前との不倫関係がばれた。俺は婿養子。先はないから死ぬ」と。それを聞いてお花は、「あなた無しでは生きてはいけない、私も死ぬ」と。
二人して大川端の心中場所までやってきます。躊躇しているお花を尻目に旦那は身を投げます。怖くなったお花は、「ごめんなさい」と、舌を出して、一人帰る。その晩、死んだはずの旦那が現れて、、、、。実は、お花の真意が知りたくって、旦那の仕組んだ大芝居と後でわかります。

この話は、少しやり過ぎ感はあるのですが、恋愛のスパイスとして、相手に少しヤキモチを妬かせてみるのも、偶にはいいかもしれませんね。

BPD者の試しも、このような感情の延長線上にあると思います。BPD者は強い見捨てられ不安を持っています。そのため、「こんな事をしてもあなたは私を捨てないよね。」と探りを入れてきます。ただ冗談ではすまない位の、それは相手との関係を破綻する位の試しです。

そこで、相手がキレて別れる事になっても、それはBPD者の心理としては、「やっぱり、あなたも捨てるのか」で終わります。勿論、BPD者も、そのことで傷つく訳です。

試しには色々なパターンがあります。
一つには、僕が名ずけた「かぐや姫の要求」
無理、難題やとんでもない告白です。

僕の場合には、
「一緒に明け方まで居たい。(既婚者のあなたは無理よね。)」
「しんどい。今から迎えに来てくれない？(既婚者はこの時間から出れないよね。)」
「寂しい。堪らない。この気持ちは一緒に暮らせば治るかも。」
「この前、Ａさんとエッチした。」
「Ｂ君がね。生でしたいっていうのよ。」
「この先、あなたに戻る事はないわ。」
「もし、Ｃ君との子どもができたら、あなたが代わりにサインしてくれない？」

ここまで言われると、試しなのか、依存者の甘えなのか分かりません。

でも、この試しに切れて離れるのは、相手が悪いとBPD者は思っています。

その辺りの心理については次回に。