- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- おまんこは神の秘術
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出会い系の女59
2013年06月09日 17:15
わたしね、県立図書館の雰囲気が好きなの
別になにが読みたいってんじゃなく、あの雰囲気がいいの、
そう、県立図書館は市立図書館と違って、どこか威厳があるように感じられる。
むろん市立図書館よりも建物の大きさ造り、蔵書数とは比べものにならい。
市立図書館はエプロン姿とよちよち子供もなんの違和感もない、
しかし、県立図書館はエプロンやよちよちは拒否する威厳がある。
一口に言って、アカデミックのニオイがしないでもない。
この女の美貌が簡単に男を近づけないなにかが、
図書館の威厳と調和しているのかもしれない。
たとえば、国会図書館からセックスを連想するにはムリがあると同じように、
県立図書館横も、女とセックスを連想するには、やはりムリがある。
男は美人に接するとパニックになる。
女の美貌とは男の自我を奪う。我を忘れる。時間が止まる。
で、二手に分かれる、媚びるモノ、反発するモノに。
反発は、タダ単に、吸い寄せられることに、最後の抵抗しているだけだ。
男はパニックになった結果、上がってしまった。
話の内容もしどろもどろである。
女に何ごとを言われても、受け答えができない。
女はたかだか35で、男は65になる。
しかし、美貌は年齢を無視する。
主客は逆にナリ、女が、話し役になってしまう。
わたしね、隣の美術館も好きよ。
は、はい、わたしもよくいきます。
あら、そオ~
はい、
時代の景気がよかったときに、
男の父親はカネを唸るように稼いでいたが、書画骨董に興味を持ち買い集めていた。
しかし、いきなりの成金だったので、目極めはできようがないから、
ほとんどが偽物を掴まされた。
男はその一部でも父親がホンモノと信じて疑わない日本画を、
試しに、この県立美術館の学芸員にみてもらったことがあった。
やっぱり、ニセモノだった。
そんなことがアタマによぎった。
美術館の学芸員は若いが優秀らしいですね、
あら、そうオ~
男はなんとかきっかけを作ろうとした。
ここにはほんの少し印象派のがあるようですね、
セザンヌでしょ
はい
あのパラソルの日傘ね
はい、セザンヌは浮世絵が手本らしいですよ。
男はなけなしのハナシを振り絞った。
わたし、春画、好きよ
えっ?
ホントよ、きゃハ
わたしもです
やっと、セックスの道に戻れたような気がした。
でも、ワタシのには及ばないわよ
えっ?
きゃは、ウソよ
はあ~
美貌にパニクっている男に、まともに太刀打ちできるわけがない。
さ、でましょ
はい
男と女は最初に待ち合わせた場所に戻ってきた。
むろん、ラブホテルなんて、一言も言えなかった。
女の美貌は男の卑猥を断固拒否していた。
じゃあ、ここでね、今日はありがとうね
女は、挨拶して、去って行った
後ろ姿も、かっこイイ。
男は帰りの車を走らせながら、思った。
セフレというコトバで、からかわれたのだろうか。
しかし、タダ単にからかうだけなら、会う約束なんかしなくてもイイはずだ。
出会い系では男と約束しておきながら、
会わない方が遙かに多いのだ。
セフレの女はきちんと約束は守って、男と会っている。
この女はまともだ。
しかし、男はからかわれた、という感じが否めない。
わからない。
そして、セックスとかおまんこを目当てに、ノコノコ、1時間も近くやってきた自分が、
アホに見えなくもなかった。
それでも、セフレの女が男を誘ったのである。
男が、ノコノコ出て行っても、アホと責められるのは当たらない。
男は考え直した、ああいう女もいるだろう、と。
美貌をもった女の、気まぐれ、だろう、と思い直した。
それでも、美人の女に臆した自分が腹ただしくもあった。
これは、この男にかぎらず、美貌に面すると、臆病になるモノだ。
美貌とは天才と同じくとびっきりの才能だから。
男がセフレの女と一緒にお茶したのは、30分足らずだった。
見ず知らずの美人と差し向かいで、今まで味わったことがないような、
デートを経験したことが、この男にとって収穫だとも言えなくもない。
時間が余ったので、帰りがけ、途中で、せっかくきたのだから、温泉によってみた。
温泉と言っても公衆浴場みたいなモノだが、それでもホンモノの温泉である。
ここのはアツイ。
30分くらいで入って、出たが、汗が湧いてくる。
汗が乾いたところで、車に乗って帰った。
まっすぐに自宅に帰って、ゴロゴロしたいと思った、
朝からの気遣いと気疲れで、なにもしたくなかったからである。
ソファにゴロゴロしながらメールを開いたら、
セフレの女からメールが来ていた。
ビックリした、
帰りがけの車中で、も、あれっきりで終わったとばかり思っていたからだ。
みると、
ゴメ~ンね、ごめ~ん
そんなことが目に入ってきた。
男は食い入るようにみた。
あした、しましょ、キャハ、
おまんこよ、おまんこ、
男は、目を疑った。
今日、お茶した間だ、セックスとかおまんことか、別の世界のことだった。
あのね~、事情はあした、お話しするわ、きてね、今日と同じ場所にね、時間もよ。
わたし、おまんこ大好きなの、きてね~
コトバが出ない。
まさか、
ウソ?
この女は約束は破っていない、
じゃあ、あした、行って、おまんこ、
そんなことも思案にはいった。
こうなると、まさに、セフレの女面目躍如である。
男は脂汗が、また、噴き出してしまった。
今日のはいったい何だったんだろう。
そして、それも事情は明日話す、と言っている。
よし、行こう。
男は、腹を決めた、
たとえ、再びダマされたとしてもだ。
男は、セフレの女と別れてから、胸にあった蟠りが、スウッと消えたように感じた。
女のメールに、おまんこ、とあったからだ。
おまんこというコトバが、これほど男のわだかまりをスッキリさせるとは、
言い換えれば、
女が口にしたおまんこ、というコトバが、美貌に対抗できる唯一の、男の盾になった。
そうだ、純情淫乱のメールを読まなければならない、昨日止めたメールを思い出した。
美人が、おまんこというコトバを出したなら、通常の女になった気がした。
すっかり、気が楽になってしまった。
夕食を早めに切り上げて、メールに取り掛かった。
気がすっかり楽になったら、昨日の純情淫乱の女のメールの続きを、俄然、読みたくなった。
美人が口走ったおまんこのコトバが、この男に勇気と自信を与えた。
男とは、いつでも、おまんに勇気づけられる。
わたしね、前はちっとも淫乱じゃなかったのよ、前と言っても、5年前だけどね。
わたしの夫は10年前事故でほとんど植物なの、
わたし、全身全霊で世話したわよ、だって、唯一愛していた人だもの、当たり前よね、
全然、苦にならなかったわ、
子供は幼稚園で、わたし35でしょ、馬力あったわね。
家計と子供の世話がいっぺんに降りかかってきたの。
まづ、働かなければならなかったわよ、ヒトのつてで役所のアルバイトに潜り込んだのよ。
日中は役所の勤務で、夜中は夫の看病ね、
もちろん、子供は保育所幼稚園に預けて、いたわ。
タダね、夫の実家と折り合いがあんまよくなくって、精神的に大変だったわね。
5年間、夫の看病は、自分でも驚くらいよくやったと、自分で褒めたいわ。
それと子供も手がかかるでしょ、その頃は。で、八面六臂ね。
でもね、5年間過ぎると、これが重圧かかってくるの。
ヒトってね、
3年間、先が見えないと、希望とか、未来とかいうモノが、だんだん、消えていくのよ。
むろん、夫の病気もあるわ、
子供はそれほど心配ないの、だって、成長するのが子供でしょ、
だからあ、子供見てるだけでも、すくわれるのよ、
子供って、未来でしょ。希望でしょ。
全身全霊、一心不乱にやっても、3年間、なにごとも進まなければ、すごく、不安になるの。
努力ってなあ~に、ってね。
努力やって何一つ報われないってね、想像以上に、残酷なコトよ。
夫のケアは毎日、欠かさず、手を一つも抜かないでやるわよね、
まじめで本気になってやればやるほど、報われないときって、残酷よ。
報われるどころか、病状が悪くなることだってあるからね。
こんなコト言えないけど、いっそひと思いに、って考えると、
どれだけ楽かしりゃしれないわ。
こうなるとね、悪魔ってネ、仏様に見えるのよ。
男は、コトのハナシが、あまりにもかけ離れていたので、呼吸を整えなければ前に進めなかった。
そして、また、純情淫乱の女は、悪魔が仏様、という難問に、男を追い込んだ。
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