井口さん-危うく煮崩れ・・・

井口さんが壊れた・・・

壊れたっていうか・・・

暴走モード？

「あはは、気もちいい」

つぶれちゃったカエルみたいな格好で

指であそこをかき回して

ビクビクって体を震わせる

おしっこなのか潮なのか

漏らしっぱなしで

ただ　ひたすら快感をむさぼる井口さん


そこまで追い込んじゃったわたしが言うのもだけど

こんなの井口さんじゃない・・・

主人に電話をかける

「もしもし　どうしたん？」

「い、井口さんが壊れた・・・」

「壊れたって？」

「盛りのついた猫みたいになっちゃった・・・」

「きみ、ただいかせ続けた？」

「え、そうだけど・・・」

「ちゃんと自分の場所　確認させながらじゃなきゃ」

「ど、どうしよ・・・？」

「とりあえず　急いでこっち切り上げるから

なんとか現状維持させておいてね」

「うん　わかった・・・」


なんか電話の向こうで迫水さんの

絶叫が聞こえてた気がするけど

それどころじゃない・・・

考えろ　わたし、どうすれば？

「井口さん　あなたは誰？」

「ああん　わたし？あんっ気持ちいいよぉ」

やばい　なんか言葉を理解してないし・・・

「御主人を愛してるよね？」

「あん　うん　気もちいいの　大好き」

えっと・・・

とりあえず関心をわたしに向けさせておくしか

井口さんにキスをして押し倒す・・・

「あ、あん　気持ちいい」

井口さんの逆襲が始まる

普通だったら迎撃して終わりなんだけど・・・

今回はそういうわけにはいかないな・・・

「あっ、あん・・・」

井口さんの舌・・・

気持ちいいよ・・・

そういえば　井口さんに責められるって初めてかも・・・

「やがみさん　」

「うん・・・なに？」

「気持ちいい？」

「うん、いい・・・」

「やがみさんのつるつる」

「うん・・・あんっ」

井口さんの舌があそこに

「わたしもつるつるになるっ　」

「えっ、それやばいよ」

「なんで？」

「なんでって　御主人になんて言うの？」

「主人なんて関係ないし」

「関係ないって・・・？」

「やがみさんたちいればいいし」

やばいよ・・・

完全に飛んじゃってるよ・・・

早く帰ってきて・・・

「やがみさんももっと感じて」

「あ、ああんっ・・・」

そうだ・・・

そうだった・・・

この子も主人に気もちよくなる術を叩き込まれてるんだ

つまりは　気持ちよくさせる方法も身に叩き込まれ・・・



「や、やがみさん　いいっ」

「ああん　わたしもいい・・・」

何度も何度も・・・

いかされいかせて・・・

わたしも　頭の中　真っ白に・・・









「ちーちゃん　ゆーちゃんが大変だよ」

「ふむ　ウロボロスの環か」

「なにそれ？」

「まあ　それは　後で教えるから

取り合えず　ふたりを引き離そう」



井口さんを主人が抱えて別の部屋に


「なんか、ゆーちゃん　可愛い」

「えっ・・・？」

和くん・・・

なんで　制服・・・？

って　いうか　お化粧気合入れすぎじゃ・・・


ダイニングに行くと

井口さんが顔を押さえて泣いてる

正気に戻ってるみたいだけど・・・

号泣って表現がぴったし・・・

何をしたんだろ・・・？

まあ　戻ってきてくれてよかった・・・

とりあえず落ち着いたところで

4人でお食事・・・

「そういえば　やがみさん」

「うん・・・」

「どっち？」

「えっ　あ、どっちでもいいんですけど」

「ふむ　じゃ　こっちで」

「はい　あのそちらの子はどなたで？」

「あ、そういえば　初対面だったか」

「はい、なんかすごい若い気が」

「うん　多分　若いよ」

「えっと？」

「あ、この子の歳を考えるのは禁止ね」

「あ、はい」

なんか気になってるみたい・・・

まあ　見た感じ　主人の愛人にしては若すぎるし

まあ　実際　愛人みたいなもんだけど・・・

男の子だって知ったら　どんな顔するだろ？


そして　井口さんを帰し　和くんも帰す

「今日は大変だったね」

「うん　びっくり・・・」

「井口さんと田中さんはね」

「うん・・・」

「自分が誰か　どこにいるべきかをね

確認させながらしないと危ないから」

「そうみたいだね」

「それ　教えるの忘れてたねえ」

「うん　教えといてよ」

「わるい　わるい」



ほんと　どうなるかと思ったよ・・・


「そういえば　迫水さんは？」

「あ、あの子ね」

「うん・・・」

「壊れたんじゃないかな」

「壊れたって・・・？」

「うん　もう　残骸かも」

「で、でも　井口さんみたいに」

「いや　壊したまま」

「・・・」


迫水さん　壊れたって・・・

壊れたまんまにしてきたって・・・


　　　　　　　　・・・いったい何を？