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私の好きなエロゲー

2009年10月05日 08:37

私の好きなエロゲー

人に涙を流させる作品というものは方向性が限定されます。

 感情から涙を流す理由。
 それは嬉しいときと悲しいときの二つです。

 前者は『良かった』と思える『感動』、恋愛で言うなら純愛
 後者は『良くない』と思える『激情』、恋愛で言うなら悲恋。

 特に後者エロゲーでは名作と呼ばれる物になり易いです。
 理由としては表現に制限がないからと言えます。
 R指定されているものというのは単にエロイからではありません。その内容にグロイものや世間一般的によろしくない思想や表現などが含まれているからこそのR指定です。逆に言えば表現方法が豊かである、ということなのです。

 たとえば、腐れ縁のように子供の頃から一緒に過ごしてきた幼馴染と恋仲になり、身体も心も重なって理解しあえたと思った矢先に死んでしまったり、死なれてしまったり、殺されてしまったり・・・。

 十数年前からある王道ものでは記憶がなくなるというものもありますし、ファンタジー作品では主人公を助けて死んでしまったり、世界と世界を隔てて離れ離れになってしまったり、様々な形で悲しみを表現しています。

 あとは、恋人の後を追うように友人たちを残して自殺してしまったりとかもありますね。

 そんな感じで悲恋の要素を含んだエロゲー一品紹介。



『 tapestry -you will meet yourself- 』

公式サイト
http://www.light.gr.jp/light/products/tapestry/index.html

 表題は『タペストリー』です。

 主人公の青年は余命半年。
 それを友人たちに隠し、いつもと変わらない日常を最後まで続けようと笑顔を絶やすことなく過ごします。

 しかし彼の友人たちは偶然、または必然によって青年に死が迫っていることに気づき、けれど何も知らないフリをして青年と同じく笑顔で日常を過ごします。死ぬなんてありえない。信じたくない。そういった想いを胸に秘めながら。



 王道と言えば王道。しかしだからこそ良い。
 そんな作品でした。

 好きな人ができ、恋仲になり、愛を育み・・・。
 その先にあるのは残酷なまでの現実。

 そんな感じで残される愛しの人のために、残りわずかな自分の時間を捧げる。そのような内容です。奇跡なんて安っぽいものはありません。ただ生きようとした。生きたいと願った人たちの、現実でもありふれたお話です。

 私の義兄は白血病中学生という若さでこの世を去りました。昨日と同じ今日、今日と同じ明日。それは当たり前にあるようでいて、実際はそうでもないのかもしれませんね。

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