バツいちx2-10／女は数字に弱い

「ビールも？」
「ビールはお酒では無いの？」
「何、その顔」
「いぇ、そうします」
「結構」
「それじゃ、作るから教えて」

１６オンスのグラスに、大き過ぎると文句を言う
「このグラスなら一杯にしなさい」
１２オンスを渡すと
「これなら２杯を許すわ」
女は数字に弱い
「７２０ccになるけど、氷も多いからまけとく」
ばれている
参った
この女は数字に強い


「名前を聞いてない」
「あら」
「渋井真帆・・・真実のしんにヨットのほ」
「紫野京介・・・むらさきに野原のの、京都のきょうにすけ」
手を取り、すけを書く
口で説明し難い
「私は４１、貴方は？」
「４９」
「８つも上なんだ。同じ位に見えた」
「そんなに頼りない？」
「気になる？　いいえ、硬過ぎたし、続けてしたから」
「だから、それは」
「私の体が厭らしい？」
「体だけでは無いさ、みんなが」
「へー、有り難う」
「まだ出来るよ」
「嘘でしょう？」
「本当。後で証明する」
「へー、参ったなー。頼もしい」
「セックスだけ？」
「いいえ、頼り甲斐の無い人を好きにはならないの、私」
「ふーん、有り難う」
「どういたしまして」