父親と母親３

香奈の母親の節子は４６才１０年前に夫が突然の過労死で
働き盛りの時にあの世に旅立ってしまったのです
それから女手一つで香奈を育ってたのです
　残業の連続で家庭よりも会社を大事にして結局は過労死で
そんな夫を会社は迷惑そうに扱うのです死んだものは役に立たないから
すずめの涙のような見舞金と僅かな退職金での生活は楽ではありませんでした
　香奈が１３歳の中学生の時です朝起きてこない父親を起こしに行くと
その時はもうこの世の人ではなかったのです
　過労死は労災の認定がなかなか下りずに節子はパートアルバイトをしながら生活を支えていたのです
３年経って労災に認定されてその金を資金にしてアクセサリーの店を始め
それで結構はやるようになったのです
　
　節子の人柄にもよるのでしょう
お客さんを大事にすると言う事だけではなく親切心があるということでしょうか誠意ある応対が好感をあたえるのでしょう
　美人の顔立ちだから誘われる事は度々ですがそれでも子育てがあり
男が嫌いと言うわけではないのですが何となく好きな人ができなかったと言う事でしょう
　子供も一人前に育ち結婚してからはひとりの生活にも味気なさを感じるの
ですがそれでもまだ男がほしいと言う気持ちにはなれませんでした
　香奈も母親に似て美人に育ち人柄もいいのでみんなに好かれました
会社にはいってすぐに社内恋愛をして修一と結婚する事になり大事にされて節子も安心したのですが寂しくもあるのです

　温泉に行くのは気が紛れるからまた楽しそうだから行ってみたいと思ったのです