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中日新聞より。
2016年11月25日 00:00
『慌てんでいいでね』
西尾市の鈴木さん(35)は、グループホームで介護の仕事をしている。
入居者は全員がもともと、西尾市内在住の認知症の高齢者だ。
そこは、住み慣れた地域で今までと同じように暮らせることを目指す地域密着型の施設だという。
症状の進行を遅らせたり、リハビリの意味もあったりして、洗濯や食事を入居者と職員が一緒になって行っている。
鈴木さんが付き添い、入居者3人と吉良町のスーパーマーケットへ出掛けた時のこと。
夕食の材料を買い、レジに並んでいると順番が来た。
おばあちゃんは鈴木さんに「あんたやってよ」と頼ってくる。すると、レジの50代の女性店員Mさんがトレーを指さして、おばあちゃんに声を掛けてくれた。
「ここにお金を払ってね。慌てんでいいでね、これもリハビリだから」と。そして、後ろに並んでいたお客さんに「隣のレジへお願いします」と協力を依頼。
レジに「閉鎖」のパネルを立ててマイクで仲間の店員さんに応援を呼び掛けた。
Mさんに促され、おばあちゃんは自分の財布からゆっくりお札と小銭を取り出す。周りは辛抱強く待つ。
「実は、Mさんは、いつも気遣ってくださるのです。耳が遠かったり、パッと金額が理解できなかったりする入居者もいます。でも、何度も説明してくれます。他のお客さまに申し訳なく、私たちが手を出したくなりますが、それでは認知症の人にとって好ましくありません。
こうした地域の皆さんの見守りのおかげで、笑顔で暮らすことができます。ありがとう」と鈴木さんは話す。
なお、Mさんは名前まで覚えていてくれて「また待ってるからねー○○さん」と見送ってくれるそうだ。
《中日新聞掲載 2016年(平成28年)9月25日》
このデジログへのコメント
うーん。
なかなか待てない。。。。
が、必要な部分心に留めておきます。
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