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王様の難題、あなたならどうします?

2016年11月07日 08:45

インドに伝わる寓話を紹介します。
この王の難題、貴方ならどうしますか?


昔々、とある国の王さまが自分の後継者を決めるために、3人の王子を呼んでこう言いつけました。
「自分の宮殿を1週間以内に何かでいっぱいにしてみよ。ただし、おまえたちが使えるコインは1枚だけだ」
3人の王子たちは、その難題に頭を抱えました。
3人ともとても大きな宮殿に住んでいましたし、コイン1枚では買えるものも限られています。
いったいどんなもので宮殿を埋め尽くせばいいというのでしょうか・・・。
1週間後、王が王子たちの宮殿を検分する日がやってきました。
1番目の王子は、コインで安いワラを大量に買い集め、宮殿に運び入れていました。
しかし、ワラは広い宮殿の3分の2までしか埋まっていません。
これでは条件を満たしたことにはなりません。
王は不満顔で、次の王子の宮殿に向かいました。
2番目の王子は、なんと町中のゴミをかき集めて、ゴミで宮殿をいっぱいにしていました。
ゴミなら費用もかかりませんし、いくらでも集められると考えたわけです。
しかし、いくら条件を満たしたとはいえ、王はあまりの強烈な臭いに眉をひそめ、ますます不機嫌になって宮殿を去ってしまったのです。
3番目の最も若い王子がやったことは、ちょっと変わっていました。
兄たちのように宮殿へモノを運び込むのではなく、宮殿からありとあらゆるものを運び出し、宮殿内の壁や床をピカピカに仕上げていたのです。
王は夜になって、3番目の王子の宮殿を訪れました。
広く静まり返った部屋のなかには何ひとつモノがなく、ただ、それぞれの部屋や廊下の燭台に火が灯されて、その光がピカピカの壁や床を照らして神秘的な輝きを放っていました。
王は王子に言いました。
「なんという荘厳な美しさだろう。だが王子よ、予は何かで宮殿をいっぱいにせよと申しつけたはずだ。その約束はいったいどうなったのじゃ」
王子は微笑みながら答えました。
「宮殿内はどこもかしこも、灯りで照らし出されています。私は宮殿をピカピカにすることで、光でいっぱいにしたのです」
その答えに王は満足し、この3番目の王子後継者に決めたということです。

頭で考える前に「やってみた」人が、うまくいく
サチン・チョードリー 著
フォレスト出版より


私たちは無意識でいると、枠に囚われてしまいがちです。
森 政弘 著「退歩を学べ」の中に、
「氷が溶けたら何になる?」
という問いかけがあります。
何になります?
この問いにほとんどの学生は、子供に聞くような質問はしないでくれと言わんばかりの顔をして、「水ですよ」と言うそうです。
これに対し、著者の森さんは、
「もちろん答えは『水になる』で間違いではないのだが、大学生になったのだから、一つ覚え的に、水になる、水になるとばかり答えないで、
『氷が溶けると春になる』ぐらいのことを言ったらどうなんだ、と思うくらいだった」と述べています。
「コイン1枚で、宮殿を1週間以内に何かでいっぱいにしてみよ」
1週間かけて植物からアロマオイル抽出し、香りで満たすとか、敵な音を奏でて、宮殿中に響き渡らせるとか、思考を巡らせて、発想を大切にしていきたいものです。
言えない空気感のようなものが邪魔しているのかもしれません。
面白い発想が出やすい環境というのは、親や上司が「おっ、それ面白いね~」と聞けるか、「何ふざけたこと言ってんだ」と一蹴するかで変わってきますね。
予定調和的な従来的・常識的発想では乗り切れないことが起こる時代に突入していると思います。
そんな中、こういう発想も大切ですね♪

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