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成程話:「誇りを持つ」とは?
2016年11月02日 23:42
「誇りを持つ」とはこういうことだ!という葛飾北斎さんのお話。
私が北斎で一番好きなエピソードは、シーボルト事件で有名なオランダの医師シーボルトが北斎に二巻の絵を依頼した話です。
契約は一五〇金でしたが、北斎が絵を仕上げて納めに行くと、「七五金にしてくれ」と言われます。
北斎は「最初に七五金と言えば、彩色を変えて仕上げることができた」と怒ります。
シーボルトは「それなら一巻だけ買う」と言いますが、北斎は「売らない」と言って持ち帰ります。
ちなみに当時の北斎は金がなく、苦しい生活をしていました。
当時一緒に住んでいた妻は、「この絵は他では売れない。半値でも売らなければ、また貧乏が続く」と非難します。
でも北斎はこう言いました。
「貧乏するのはわかっている。自分も金がほしい。しかしもし半値で売れば、外国人に、日本人は人を見て値段を変えると思われる」
まさに北斎こそ芸術家の誇りを持つ男であり、同時に日本人としての矜持を持つ男でした。
ちなみにこれを伝え聞いた長崎商館長は、一五〇金を払って、北斎の絵を買い受けました。
この後、長崎からは北斎に絵の注文が何枚もあり、それらはオランダに輸出されました。
雑談力
百田尚樹 著
PHP新書より
ソニーの盛田昭夫さんを思い出しました。
ソニーのトランジスタラジオをアメリカで広めるため、様々なところに売り込みに行きます。
そしてついに、10万台購入するという企業が現われました。
しかし、その条件が「SONY」のロゴを削ったらと・・・。
このとき、盛田さんは断りました。
「SONY」の名を削って売ったのでは意味がない。
続けてこう言いました。
「あなたの企業にはブランドがあるかもしれないが、50年前はそうではなかったはずです。私たちも50年後にはブランドを築き上げて見せます」
日本では、なぜ断ったのかと非難を浴びたといいます。
みんなギリギリのところで戦っていたのです。
それでも、戦後の日本を復興させるため、安物の代名詞であった「MADE IN JAPAN」をブランドにするために断ったのです。
その後、ソニーのトランジスタラジオは売れ、ニューヨークの五番街にソニーのショップが出来、日の丸の国旗が掲げられた姿を見て、共に日本の製品を売り込みに来ていた他の日本企業の営業マンたちは涙を流し、そして奮い立ったそうです。
見栄を張ったわけではなく、日本人の誇りをもっていたのです。
見栄と心意気は全く違います。
お金があることをひけらかすように高いワインを頼めば見栄ですが、友人がお店を出して、その開店祝いに駆け付けたとき、その店の一番高いワインを頼んであげるのは心意気だと思います。
自分を大きく見せたいのは見栄、人を想い察するのが心意気。
誇りを持った仕事と、心意気を大切にしていきたいですね♪
このデジログへのコメント
そうか、そういう見栄が張れるようになりたいですね。
勿論プライドも。
シルバーさん:私もそうなりたいです(*^^*)
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