俳句ロック

レノンは芭蕉が大好きだったといわれています。
僕もそれは大いに納得するところで、ビートルズの「アビイ・
ロード」辺りから極端に音数が減っていきます。無駄な物を
どんどん削っていく方法ですね。
元々、曲そのものは武骨でギミックのない人なので単調に
なってしまいそうな物ですが、そこはこの人のﾏｼﾞックで
なぜかそうはならず、さらに味わいのある物に化学変化してしまいます。おそらく彼の独特の節回し「こぶし」にポイントが
隠されているような気がします。「ジョンの魂」収録の
「孤独」という曲にそれは端的に現われていますので聞いてみて
欲しいです。
そのｱﾙﾊﾞﾑ「ジョンの魂」ですが、ﾗｼﾞｵで「マザー」を聞いて
衝撃を受けて購入したものです。とにかく剥き出しの裸の音。
ノンリヴァｰブなので、生唾の「ゴクン」という音まで
聞こえてきそうなほどの生々しさです。
僕にはこのｱﾙﾊﾞﾑのリンゴのドラムの音が心臓の音に聞こえて
仕方がありません。似たことを書いている人が居たので
僕だけの感覚ではないはずです。
それと、ジョンの声ですね。マザーやウェル・ウェル・ウェル
辺りが放送禁止になったのは「歌い方があまりに狂気じみている」
という理由だそうで、それも納得はしませんが（笑）そう思っても
仕方がないかな？といった感じではあります。
詩も凄くて、「神」という曲では、
エルヴィスもディランもキリストもマハリシも
ビートルズまでも全てを「信じない」と歌い切っています。
余生など考えず、言い訳も出来ないような潔い勇気を彼は
キャリアを通して持っていたように思えます。
だから見事な包茎ちんぽでもｼﾞｬｹｯﾄに載せたのです（それは違う？笑）
曲は以前、日本ではニュース・ｽﾃｰｼｮﾝで一度放送されただけの
貴重なプロモーション・ヴィデオです。その後、映像が発売されたのかは不明です。
曲は「労働者階級の英雄」です。

https://jp.youtube.com/watch?v=iQPQmYF7p9E