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スライ&ザ・ファミリーストーン来日の波紋2

2008年08月09日 00:18

スライ&ザ・ファミリーストーン来日の波紋2

シングル「エヴリデイ・ピープル」アルバム「スタンド!」の
大成功でスライの周辺が騒がしくなっていきます。
彼らは白人黒人混合バンドであったために白人右派はともかく
あろう事かブラックパンサー党からも批難されてしまいます。
その辺りのプレッシャーもあったのでしょう、リーダーのスライ
薬物依存が激しくなっていきます。
自分が何者かから狙われているとの妄想にとり憑かれ、バンド
仲間にも殺意を抱くほど精神状態は悪化していたそうです。
そんな混沌とした状況の中、スライの作品にも変化が現われます。
それが最も現われたのは傑作ファンクチューン「サンキュー」です。
この曲の最大の特徴はメンバーである、ラリー・グラハムベース奏法です。後に「チョッパー」と呼ばれる弦を叩くように
演奏するスタイルはこのときに生まれました。その硬質で可能な
限りムダを殺ぎ落としたサウンドは同時期のジェームスブラウン
の「セックス・マシーン」と共に後のファンクの雛型となります。
これに続いて発表されたアルバム「暴動」は全米に衝撃を与えます。
どす黒いうねりに溢れ、抑制され、プレス機で押しつぶしたような
ひしゃげたサウンド、全篇で鳴るチープなリズムボックス
その正に戦慄の音はまるで黒人が手足を縛られ四角い出口もない
箱のなかでもがく様が浮かぶようなものでした。
彼らも参加した愛と平和の祭典??ウッドストックもおわり、泥沼化
するベトナム戦争や相変わらずの人種の壁など「暗いアメリカ」を
地で行く、音塊がリアルに受け取られたのかまたもや全米ナンバーワンを記録します。シングルファミリー・アフェア」も見事にトップと
なり、ここにバンドは頂点を極めました。
この後、スライ薬物治療に専念するため、活動を休止します。
その間にオリジナルメンバーは次々と去っていきました。
およそ2年後に発表されたアルバム「フレッシュ」は、前作の
音を踏襲するも、緊迫感はさほど感じられません。しかしこれが
良い意味で聞きやすさにもつながっており、こちらも名盤として
評価の高いものです。日本では細野晴臣山下達郎あたりが
フェイバリットとしてあげており、シンプリー・レッド
このアルバムから「レット・ミー・ハヴ・イット・オール」をカバーしております。その後、何枚かのアルバムを発表しますが神がかっているのは
ここまでかな?

そんな彼らが何と来日するそうです。あまりスライの状態が
良くないようですが、チケット完売(高いチケットなのに
皆さんチャレンジャーです笑)
ここ日本で奇跡が起こるのか?
素晴らしいショウを見せてもらいたいものです。

ここでは彼の名誉のためにも全盛期の勇姿を
見ていただきます。

https://jp.youtube.com/watch?v=zbkcwdKJRLE

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