ブラジル版大島渚？？

ボサノヴァの神様といえば、日本ではアントニオ・カルロス・
ジョビンを挙げる人が多いと思います。
しかし、実際はジョアン・ジルベルトがボサノヴァを作った
人です。
あの独特の奏法ですね。あのスタイルはジョアンが作った物です。
ジョビンが作曲でクレジットされる事が多いので勘違いしやすい
ですね。そうは言ってもジョビンの曲作り、アレンジと音楽面での
功績は計り知れないものがあるのも事実です。

個人的にはあの５０年代の初頭でこれほど、スタイリッシュで
洗練された新しい音楽は他に見当たりません。面白い物で
あのメロディーとリズムが合わさるとｷﾞﾀｰ一本でも全く
飽きる事なく聞けてしまいます。非常に複雑なコードを使用しても
耳辺りはやさしく、尚且つリズミックな構造だから奥行きが
出るのだと思います。

写真は９０年代半ばにトロピカリア時代からの盟友、カエターノとジルベルト・ジルの共同作品、「トロピカリア２」です。６０年代後半に当時のカエターノのバックを務めていたブラジリアン・サイケデリック・バンド、ムタンチスのベーシスト
リミーニャがプロデュースした作品でブラジルの伝統的なサンバあり、実験的な現代音楽風あり、ジミ・ヘンドリクスのカヴァーまで入った大傑作です。「シネマ・ノーヴォ」という
曲中、ブラジルの映画監督でブラジル・ヌーヴェル・バーグ
の旗手、ネルソン・ペレｲﾗ・ドス・サントスの名前が
出てきますが、僕は何年か前に開催されたブラジル映画祭に会社の日系の方と見に行ってこの監督にお会いした事があります。
その時にカエターノやジルの話しをすると、「カエターノとは
よく会っていますよ」と言われ物凄くうらやましくなった
思い出があります（笑）
映像は奇跡の２ショット！神様と皇帝のエレガントな競演です。
曲は有名なあの曲です。どうぞ（笑）

https://jp.youtube.com/watch?v=rEi9dscAOm8