- 名前
- shinji
- 性別
- ♂
- 年齢
- 52歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- スウィーツ大好きです。 フットサルなど、スポーツも好きです。 バーベキューとかキャン...
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哲学の勉強?
2008年06月25日 23:59
「どこから、そんなもの探してきたの?」
という時がある。
どうみても、中学生のときの古いジャージを着てきた人に会ったとき、
など。
名前も聞いたことがない。
どこから、そんな新興宗教を探してきたのか?
理解できない。。。
(昨日の続き)
M君は、読書が好きだ。
本当に、よく本を読んでいる。
この前、飲みに行ったときにも、駅で本を読みながら、俺達を待っていた。
しかし、M君には、悩みがある。
「本を読むのが遅いんだよな。」
と、いつも言う。
びっくりするほど遅い。
同じページをずっと見ているので、目を開いたまま、寝てしまったのかと思ってしまう。
そして、たまに、動きだし、ページをめくる。
「情景を想像しながら、読んでるから、遅いんだよ。」
なるほど。そうなのかもしれない。
確かに、M君は紀行文が好きだ。
大学生の時、
M君に、「久し振りに、野球でも見に行かない?」
と電話をしたら、
「哲学の勉強があるから、行かれない」
と言われた。
「え?」
と俺は言った。
俺の頭は、???だ。
哲学の勉強?
なんのことだ?
手帳のスケジュールが空欄だらけなのに、哲学の勉強???
「哲学の勉強しませんか?」という勧誘に、
M君は、本を読み、みんなで哲学の勉強をするなんて、おもしろそうだと思ってしまった。
新興宗教の勧誘は、
聖書の勉強をしませんか?
哲学の勉強をしませんか?
政治の勉強をしませんか?
というものがある。
勉強会のように見せる。特に、大学生を勧誘するときに多い。
行くと、教祖が書いた本などを読まされる。
そのあと、教祖や講師が説明する。
話しながら、洗脳していく。
勉強会に行ったそうだ。
教祖が来ていたらしい。
10ページぐらいの、パンフレットのようなものが、配られたそうだ。
「読んでください」と言われた。
M君は、必死に読む。。。
でも、遅い。
他の人は、全員、読み終わっている。
読み終わったのを見て、教祖が話し始める。
しかし、一人だけ呼んでいる人がいる。
M君はじっと、読んでいる。眉間にシワを寄せ、真面目に読んでいる。
キャッチセールスをしていた人が、
「一番、嫌な人は、何も言わないで、真面目な顔をする人」
と言っていた。
そういう人に、声を掛けたときは、自分が不安になるそうだ。
例えば、
浮気がバレて言い訳をしているときに、相手がいろいろ言ってくる場合には、口のうまい人は、だませる。
でも、何も言ってくれないで、じっと真面目な顔をされて、言い訳を聞かれると、不安になる。
だまそうとか、洗脳しようとしている人は、
相手が何も言わずに真面目な顔をすると、不安になる。
じっと、真面目に読んでいる人が一人。
教祖は、不安になってしまったらしい。
M君は、ただ、一生懸命、読んでいただけだが…。
布教活動の妨害しているわけではない。。。
「何か、疑問でもありますか?」
と教祖は、言った。
「はい?読め、と言うから読んでいるんですが…。
勝手に話し始めないで、もうちょっと待っていてもらえますか?」
M君は言った。
その宗教の一番偉い人に、黙れと指示をだす男。
他の信者の前で、教祖の面目をつぶす男。
身長は低いが、最強の男、M君。
「あ、じゃあ、もうちょっと待ちますね」
と、教祖は笑顔を作り、心の広い人を演じて言った。
完全にM君のペースだ。
このとき、M君は、
「読め、と言っといて、勝手に話し始めたら、情景をイメージできないじゃないか。まったく、空気を読んで欲しいぜ」
と思っていたそうだ。
空気を読んでいないのは、M君だと思う…。
いちいち、情景をイメージしながら読む必要はないと思う。
紀行文じゃないのに…。宗教なのに…。
静かに、全員、待っていたが、
信仰心も、薄れていく。
教祖が、最も嫌な展開だ。これでは、布教できない。
初めて参加した人たちは、飽きてしまったらしい。
一人が、
「すいません、トイレ行っていいですか?」
と言った。
一人がトイレに行くと、ヒマだから、次から次へと、トイレに行く人が出てくる。
学級崩壊のようなものだ。
まとまりがなくなっていく。
M君は、読み終わると、トイレに行った。
戻ってくると、全員がM君を待っていた。
そして、教祖の話が始まった。
すべてが、M君のペース。
M君が中心になっている。
教祖が話し始める。
M君はしばらく聞いていたそうだ。
教祖は話がうまいらしい。
聞いている人たちをひきつけ、盛り上げ、引きこんでいく。
一人を除いて…。
引き込まれない人が、一人。
とうとう、M君は我慢できなくなり、
教祖の話を遮り、
「すみません。どこが、哲学なんですか?」
素朴な疑問をぶつけた。
その瞬間、ほかの人たちも、なぜ、ここに来たのか、思いだしてしまった。
勉強会ではないか?
このあと、教祖は、グダグダになってしまったらしい。
最後まで、ペースをつかめず、1人の男にかき回され続けた。
帰るとき、教祖は一人一人に、
「私は、いつでも、あなたたちをお待ちしています。また、お会いしましょう」
と言って、握手をした。
M君のときだけ、
「あなたは、違う道を進んでいるようです。私と会うのは最後でしょう」
と言われたそうだ。
俺は、この教祖は正しいと思う。
M君は、いつでも違う道を進んでいる。
教祖と違う道だけではない。すべての人と違う道だ。
世の中、こういう人が必要なのだ。
M君、これからも、頑張ってくれ…。
このデジログへのコメント
すごい方ですね!
まっすぐですね^^
>hannaさん コメありがとです。マイペースすぎて、いつも振り回されてしまいます。。。
>ゆりあさん コメありがとです。感性も個性も、独特です。本人は、普通だと言ってますが…。
>すももさん コメありがとです。独自の時間や空間をもってますから…。不思議な人です。
>モモさん コメありがとです。世の中が曲がり過ぎているのかも…。まっすぐな人が必要だと思います。
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