やっぱりカッコ良い

電車に乗っていたら、座っている中学生が、携帯をみんなで覗き込みながら、笑っているのを見て、
女子高生が言った。
「やっぱりさあ、うちら、もう歳だよね」

俺は、思う。
絶対、女子高生は自分を歳をとっているなんて思っていない。


髪の毛を切りに行ったとき、美容師さんが、
「年取ると、必要なところの毛は抜けて、必要のないところに毛が生えてくるんだよね。」
と言った。

確かにそう思う。
歳をとると、
髪の毛は抜けるが、
ひげは濃くなり、耳から毛が生える。

そして、ひげを電気シェーバーで剃った後、電気シェーバーの掃除をすると、すごーく、おじさんの臭いがする。

年々その臭いが強くなる。


女子高生たちに言いたい。

これが、歳だよね、

と本当に思う瞬間だ…。



歳をとったときに、素敵な女性になりたい。
歳をとって、カッコ良い男性になりたい。

誰もが思うことだ。


今日は、以前ログで書いた(4/21,4/22,4/23のログ)M君と電話で話した。

久し振りだ。小学校のときの友達。
もちろん、俺の母親もM君を知っているし、M君の母親も俺を知っている。

M君の実家に電話をした。

M君の母親がでた。
「もしもし」

「こんばんは。小学校の時の同じクラスだった、○○ですけど。」
と俺は言った。

「ああ、あの○○君？」
わかってくれたようだ。

「お元気？ちょっと待ってね」
M君のお母様が言った。

M君の登場だ。
「もしもし。」

「久し振り。元気？」
10年ぶりぐらいだ。

「久し振り。元気だけど。お前は？」
M君が言う。

「元気だけど。まだ、実家にいたんだ」
と俺は言った。

M君は、
「だってさあ、この家、俺が高校のときに、2世代ローンで建てているから。」
と普通に言う。

「え？」
2世代ローン。
父親が定年後は、息子が払うというローン。

高校生のときに、そんな契約をするのが普通のことなのだろうか？
書類上は、高校生は未成年なので、違う契約になっていると思うが…。

でも、普通のことだろうか？
たぶん違うと思う・・・。



M君は、何も変わらず、自分の道を進んでいた。
すばらしい。
そのために、左遷を何回もされたらしい。

ゴマをすらず、上司にも正しいと思うことは、ガンガン言う。


日本●十字社だ。天下りも多い。
議員の子供や公務員の親戚などがコネで入社してくるのも多い。

そいつらに、
「仕事ができないなら辞めろ」と迫り、

左遷。


上司に、
「間違うのも失敗するのもいいが、嘘をついて客に迷惑をかけるな」と迫り、

左遷。


所長に、
「現場を見ないで指示だけ出して、現場を混乱させるんだったら、自分で現場でやってみろ」
と言い、

左遷。


素晴らしい。
KYが叫ばれる時代なのに、正しいことを言う。
空気を読んだら、適当にごまかしてしまうだろう。

何回も、左遷されたので、転職しようと思い、いくつか会社を受けたが、すべて落ちた。
たぶん、今の時代、彼は無理だ。

パソコンが使えない。
エクセルができない。ワードが使えない。

「俺さあ、ワープロだったらいいよ」
今の時代、なかなか、ないぞ。ワープロなんて。
死語かもしれない。


でも、パソコンができる人間よりも、正しいことをできる人間、正しいことを言える人間の方が、素晴らしいと思う。

何も変わっていない。
たぶん、M君は、50歳になっても60歳になっても、こうやって生きていくと思う。

ゴマすって適当に生きるよりも、不器用な生き方だと思う。

でも、最高にカッコ良いと思った。