みどり-191

これで隠れること無く色んな会社が作れた
このビルもその一つの所有なんだ
殆どの会社は中野君と親父が社長をしているよ
儲け頭は投資ファンド
何も言わないで欲しい
中野君も私も、見えるから儲かるのが当たり前さ
顧客は政治家、財界の大物に官僚のトップ
有り難い情報が沢山貰えるんだけれど、本当は必要ない

「ここには何人が働いているの?」
「十七人、全く足りないんだ」

日本と韓国の二十七人の内、三分の一とその配偶者のみ。
「今日からあたし、手伝いましょうか?」
「そうしてくれると助かる」
「私も。　貴方も、良いわよね」
「ああ、週末や夜は手伝える」
「だったら、此処に引っ越して欲しい」
「一時間で必要な物を取って来る」

と言うなり雅恵と少し話しをして
透さんが出て行きます
本当に直ぐ帰って来て
十階のあたし達の隣になりました
お昼もとうに過ぎているので
そのままあたし達の部屋に移り
食べるとまたすぐ下に
雅恵と透さん、それにあたしの三人が機械に
目の網膜と掌の静脈をそして声紋も登録しました
赤ん坊はまだ体重と体積の理由で良いそうです

　　　　　　　　・・・つづく