- 名前
- やし
- 性別
- ♂
- 年齢
- 46歳
- 住所
- 岡山
- 自己紹介
- 20代最後の年齢になりました。 そろそろ出会いを求めようと思うようになりました。 コ...
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横隔膜が震えるほどの緊張感
2005年11月16日 20:01
非常に好奇心旺盛だった俺。やしです。
その日は休みで、昼迄寝るつもりだったんだけど、部屋の固定電話で起こされた。
「来たんかな、例のやつが・・」
そう、何度か同じように電話で起こされた事があったのだ。
メス「おっはよー!寝てたぁ?」
俺「あー、寝てましたよ。誰ですか?」
メス「あのねー、ちょっと若い人にアンケートをねぇ。何歳?」
ふふふ、勧誘の電話です。ついに来た。
そう、俺は待ち望んでたのです。
なんてったって、悪徳です。ドキドキです。
この頃、胸が高鳴るほどの出来事が無く、飢えていた俺は待ち望んでたのです。
「今度かかってきたら、出向いてやろう」と。
それは宝石の展示会が岡山であるとの内容であった。
「まぁ、興味はあるから行ってみたいな」
そして、一週間後の休日、ノコノコと出向いた訳です。
途中でメスと落ち合う。黒服で立ってたメスは花を持っていた。
俺の横隔膜は震えていた。「これは凄い体験が出来そうだ」。
相変わらず高いテンションのメスと共に、会場に。
そこはちょっと高級なホテル。そこのイベントルームを貸りきっているようだった。
中には、黒服の男や女。そして、俺と同じよう連れてこられた子羊達。
子羊は誰も怪訝そうな顔をしている。
なかには引きつった笑顔で、小さな紙袋を手にしているヤツもいる。
「可哀相に・・」
メスは世間話から始めた。職業、家族構成、年収ナドナド。
俺は真面目に答える。ちゃんとメモるメス。
そして話は次第に女性関係のほうに。
メス「彼女いるんだー。じゃー将来結婚とか考えてるの?」
俺「まぁ、行く行くはねぇ」
メス「じゃー、結婚指輪とか用意しとかないとね」
そして、別室に。
そら来た。
白手袋でケースから何やら取り出す。
出された宝石をルーペみたいなので見せられる。
俺「はぁ、詳しくないから良く分からんです」
メス「とにかく凄いんだってコレ。最高級!彼女喜ぶよ~」
俺「高級だと言う理由は?」
攻撃をしかける俺。
「あのねー」と資料を出してくるメス。
メスが言うには、色と透明度(?)が基準の一番上らしい。
全然興味無いんだけど・・・。
俺「この基準って?何で決められてるの?JIS?じゃないよねー。」
メス「何かね、宝石の業界の基準らしいんだけどー」
俺「宝石の業界って?」
メス「外国にあるの。だから詳しくは知らないけど」
思わず、笑ってしまいそうになる。
メス「だからね、買うでしょ」
俺「何でそう言う流れになるか分かんないけど、いくらよ?」
メス「150万。勿論ローンも出来るよ」
俺「そーだねぇ、買うわけないよ」
メス「なんで、車より全然安いし、結婚指輪って将来絶対要るんだよ」
俺「絶対要らないし」
メスはそれならばと、100万のヤツを出してくる。
俺「値段じゃ無くってね。要らないのよ」
メスはそれならばと、70万のヤツを出してくる。
俺「だから、要らないって」
メスの顔が変わる。(多分マニュアルに記載)
まずは、泣き。
本気で笑ってしまう俺。ちょっと自己嫌悪。
次は、怒り。(多分マニュアルに記載)
あくまで真顔の俺。真顔で相手から目を離さない。
目を逸らすメス。
面倒臭くなって来た。
別室から、元のホールみたいなとこに戻される。
そして、
「買え」「買わない」
「何で?」「要らんし」
「絶対要るって」「絶対要らんし」
「信用してよ」「信用とは?ヤマシイ事があるん?」
小一時間のヤリトリ。次第に黒男が取り囲む。
メスとバトンタッチのようだ。
俺の緊張は最高潮に!
黒男「君さー、彼女が信用してって言ってるでしょ。彼女は君を信用してるからイイモノを買って欲しいと思ってるのに、君は彼女が信用出来ないの?」
俺「今日あったばかりの人間で信用も何も無いでしょ」
黒男メモを見ながら「君さー、彼女とこんなに話ししてるじゃん。だったら信用出来る人間って思ってる訳でしょ」
俺「ほとんど、嘘ですけどね。それ」
黒男「とりあえずさー、結婚指輪って要るじゃん」
俺「要りませんけど」
黒男「何で?結婚しないの?」
俺「するけど、要りませんよ」
黒男「何で?それで彼女喜ぶの?」
俺「分かりませんが、あなたは分かるんです?」
黒男「俺ならあげたいけどさ」
俺「何で?」 ←逆転してる
こんなヤリトリを、また、小一時間。
だんだん、強面の人が集まりだす。
気が付けば、客は俺だけ。
ちょっと、恐怖を感じてきたので席を立つ。
俺「ちょっとトイレ行ってきますわ」
黒男、目配せをし、メスを付けさせる。
メスはすでに鬼のような顔をしている。
目は泣いているが、口は怒っている。
俺「じゃ、このまま帰るんで」
メス「ダメだよ」
俺「何で?」
メス「・・・・・」
こいつらって、質問に弱いのかな?
マニュアルには質問の答えについては記載無いように思える。
そのままホテルを出るが、メスがついて来る。
車に乗っても、運転席の窓越しに立っている。
窓を開け「ナイスファイト」と言ってあげる。
泣き出すメス。帰る俺。
とりあえず、命は取られませんでした。
ちなみにこの会社。のちに捕まったのをニュースでやってました。
もう、3年も前の話だけど、貴重な経験が出来ました。
しかし、買うやついるんだなぁ。すげ。
このデジログへのコメント
す、すご!!(笑)笑いころげました。ナイスファイトでーす!(・∀・)b
すごいなぁすごい!いいなぁ肝すわってる。私は すんなり騙されますね(*-*)というか断り下手なの。
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