音楽と私

今振り返ってみても、私の人生において音楽との関わりが多かったなと思う。

特にそれは少年期に多く、それらの曲を羅列しても、こちらのサイトの方には古過ぎてどんな曲かも解らないと思う。

私が幼い頃から色々な音楽を耳にしているのだろうが、その中で今でも記憶に残っている物はそう多くは無い。


[美しき天然]

その意味での私にとって一番古いものは、
私が３歳の時、父の実家に同居していた。父の実家は富山の生地で祖父は寺の住職、当時その町にサーカスが来て母が私を連れて行ってくれた。

そこでＢＧＭの様に流れていた曲がそれである。
それは今でも稀に耳にする事があるから、曲名の解らない若い方も聞けば聞いた事があると言われるかも知れない。


[庭の千草]

母の好きな曲。
父の仕事の関係で、両親、直ぐ上の姉と私の４人は北海道に移った。
少しの間、父の実弟が居る旭川に居たが、直ぐにその先の雄武に越した。
何故だか理由は解らないが、母がハーモニカを私に買ってくれた。それまでハーモニカなど見た記憶がないので、私が要求した為ではないと思う。

無論私は吹けないし、母が吹いて聞かせてくれた。
母は家から少し行くと海に出る。

そこは砂浜だったが、浅瀬に一艘の木造漁船が横たわっていた。
母はそこで私に時々ハーモニカを吹いて聞かせた。
一曲は”美しき天然”そしてもう一曲は母が吹き終わり、
「これはお母さんが大好きな”庭の千草”と言うのよ」と言っていた。


[アマリリス]

小学校２年生の学芸会。今は何と呼ぶのだろう。
合奏担当の先生がクラスに入ってきて
「笛を吹いた事のある人」
何人かが手を上げる。
「ハーモニカを吹いた事がある人」と次に言った時、私は迷わず手を上げた。３，４人程居たと記憶する。

全クラスで笛、ハーモニカは夫々７，８名になり、その他大太鼓、小太鼓、トライアングル、タンバリンそしてカスタネット等もあり、総勢３０人程の構成だった。

それから暫く放課後に練習し、学芸会で演奏したのがアマリリスだった。


[魅せられしギター]

それは私が小学校の高学年になった頃だとおもう。
父も一部歌謡曲は好きだったが、歌っていた事は記憶も無いし、それ程は音楽は好きとも思えないが、父以外は音楽好きで
特に兄は好きで、歌謡曲も何人かの歌手のものもあったが、軽音楽が多かった。
軽音楽と言っても解らない方もおられるかも知れないが、今で言うイージーリスニング、それと映画音楽等も入った諸々で、
レコードもＳＰ，ＥＰ，ＬＰを含め結構持っていた。

プレーヤーは兄以外触れられなく、兄がレコードを掛けると一緒になって聞いている事が多かった。

そんなある日、とても新鮮で美しい演奏に感じたのが　スリーサンズ　が演奏している　”魅せられしギター”だった。

これは今でも好きで大分前にＬＰを買って聞いていたが、最近になりＣＤも買って今でも聞いている。
３年前頃からネットで購入を試み注文したのだが、メーカーに在庫がないと言う事で２回も断念したが、昨年秋に漸く入手できた。


その後クラシック、そして声楽に興味を持ちイタリア民謡、
テンポの良さに魅せられてラテン、クラスメイトの影響でロック、その頃からマンボやルンバ、チゥィストもおどりだしていた。

時々知り合いから「ＯＯＯさんは楽器は何が出来るの」と聞かれる事がある。
「うん、三味線とホラかな」。