借りは返した！

阪神】１９歳松田４連投！和田監督、鬼采配で自力Ｖ復活！

スポーツ報知8月22日(木)7時3分配信
【阪神】１９歳松田４連投！和田監督、鬼采配で自力Ｖ復活！

松田（右）をハイタッチで出迎える和田監督（中）

　◆ＤｅＮＡ３─９阪神（２１日・横浜）　大量リードでも切り札を投入した。「この球場は何点あっても（油断は）いけない。流れを止めたいところだった」と和田監督が振り返った。４点を勝ち越した直後の８回裏、球審に迷わず松田の名を告げた。

　２０日には、７点リードから大逆転負けを喫していた。二の舞だけは避けたい。チームが苦手とするＤｅＮＡ打線の戦意を喪失させるには、酷使を承知で高卒２年目右腕を送り込むしかなかった。

　松田はベンチの意図をくみとり、小気味よく右腕を振った。「投げさせてもらえるだけでありがたいです。一発だけは打たれないように低めを意識しました」。中村紀、後藤の大砲２門を空振り三振。ともに１４７キロの快速球だった。好打者の金城にも力勝負。１４６キロで二ゴロに片付け、軽快な足取りでベンチへ戻った。

　ノリ後藤両大砲を　直球で空振りＫ！！　２０日には２イニングを投げ、２日連続のマウンド。移動日をはさみ、これで４試合連続の登板だった。中西投手コーチは「あそこだけ止めればというところ。一番、ボールが強いヤツでいった」と石橋をたたく起用を説明した。７月７日に１軍昇格し、デビューから１６試合、１８イニング連続で無失点。猛虎ブルペンの救世主は「どこで投げても自分の投球をするだけ」と、頼もしく胸をたたいた。

　この日も序盤に３点を先行しながら、６回に追いつかれる展開だった。連夜の逆転負け。そんな悪夢を消し去り、１日で自力優勝が復活した。「（離脱した）大和のこともあったし、すごく大きな１勝」。ＤｅＮＡ戦の連敗を４で止め、和田監督の声にも力強さが戻った。逆転Ｖへ綱渡り。先発の藤浪だけでなく、リリーフにも夢をつなぐ若い力が出てきた。

　◆松田　遼馬（まつだ・りょうま）　１９９４年２月８日、長崎県生まれ。１９歳。波佐見高から１１年のドラフト５位で阪神に入団。プロ１年目の昨季は１軍登板機会はなく、２軍で８試合３勝２敗、防御率３・８６。秋季キャンプで和田監督から投手ＭＶＰに選ばれた。今季の年俸は５２０万円。１８４センチ、８９キロ、右投右打。独身。