サヨナラで連勝！

阪神】新井貴サヨナラ犠飛！西岡復帰で役者そろった

スポーツ報知8月17日(土)7時3分配信
【阪神】新井貴サヨナラ犠飛！西岡復帰で役者そろった

９回、サヨナラ犠飛を放った新井貴（中）はナインから手荒い祝福を受ける

　◆阪神２ｘ―１ヤクルト（１６日・京セラドーム大阪）　阪神が今季８度目のサヨナラ勝ちを決めた。８回まで４安打に抑え込まれながらも、１―１の同点で迎えた９回１死満塁から新井貴が決勝犠飛。７月２９日に左膝痛で登録抹消された西岡が、１軍復帰戦でサヨナラのホームを踏んだ。福留、西岡と戦線離脱していた役者が戻り、最後まで逆転Ｖをあきらめない。

　ドームに響く大歓声に打球が乗った。９回１死満塁。新井貴が勝負を決めた。「力まないようにと思っていた」。ヤクルトの守護神・バーネットが投じた１４２キロのカットボールを叩くと打球は中堅へ。犠飛には十分の距離だった。

　左膝痛から１軍復帰したばかりの三塁走者・西岡が、右拳を突き上げながら生還した。今季８度目のサヨナラ勝ち。「最高ですね。うれしい」。お立ち台に立った背番号２５が表情を緩めた。

　９回は和田監督の執念の采配も実った。内野安打の西岡、左前安打の大和を塁に置き、無死一、二塁。指揮官は鳥谷に今季初となるバントを命じた。「あそこは勝負どころ。本当に、いいバントをして、かつセーフになってくれた」。投前へ絶妙に転がすと、バーネットが一塁へ悪送球。犠打エラーとなって好機が広がり、劇勝につながった。

　５回１死では、チーム初安打となる同点の１３号ソロを放った新井貴にとって、うれしいお立ち台だった。隣には、８回２死満塁で主砲・バレンティンを空振り三振に切った安藤がいた。「２人とも、今年のスタートは良かったわけじゃない。安芸で『ここからはい上がろう』と言っていた」。ともに右肩痛のため、高知・安芸の２軍キャンプで春を過ごした。同じ苦しみを味わった同士だけに「うれしい。あの（安藤の三振を取った時の）ガッツポーズ、格好良かった」と笑った。

　１３日には福留が左膝痛から約３か月ぶりに復帰し、この日は戻ったばかりの西岡が２安打を放った。主力の顔ぶれがそろったなか、巨人が敗れてゲーム差は７・５に縮まった。「可能性がある限り、最後まであきらめずに戦います！」。新井貴はファンに向けて、声高らかに誓った。