あせらずに！あんたは虎の４番やぁ～

虎・新井、早出２７４振！開幕間に合わすで

サンケイスポーツ3月29日(火)7時52分配信
　新井、激振！！　阪神・新井貴浩内野手（３４）が２８日、京セラドームで行われた全体練習で、早出特打を敢行した。最近の実戦形式で２４打席連続無安打中の主砲が、復調へ向けてキャンプ並の猛特訓。１８２スイングで１０本のサク越えを放つなど、この日だけで炎の２７４スイング。上昇のキッカケをつかんだ。

　静かな京セラドームに甲高い打球音を響かせた。全体練習が始まる約１時間前。新井は１人、納得するまでバットを振り、滝のような汗を流した。２週間後に迫る開幕へ。本調子にはほど遠い虎の４番が、異例の早出特打だ。

　「最初は右方向を意識していた。だんだんと良くなってきたと思う。これからも臨機応変に（特打などを）やっていきたい。いい練習ができたと思う」

　思い切り体を動かし、充実感を漂わせた。真っ先にグラウンドに姿を見せると「打球の質と軌道を確かめたかった」とロングティーで５１スイングをこなしてから打撃ケージに入った。打撃投手を相手に約５０分間。理想のスイングを取り戻すため、感触を確かめながら１８２回、バットを振り込んだ。通常練習のフリー打撃４１スイングを合わせ、２７４スイング。一気にギアを上げた。

　２６日の練習は首脳陣から強制的に早退させられ、２７日は休養日。労組プロ野球選手会の会長として開幕延期に奔走してきた疲れを考慮されていたが、開幕に向けて一気にペースアップだ。

　見守った和田打撃コーチが「（特打は）予定していたこと。２日間しっかりと休んで、きょう（２８日）から上げていく」と話せば、Ａ砲は「休み明けにやるぞと、和田さんに言われていた」と話した。

　最近の実戦形式では、２４打席連続で無安打中だ。選手会会長としての心労が影響を及ぼしていたが、開幕問題は決着した。バットで結果を出ていないが、真弓監督は「（新井の４番を）変えなアカンか？　全然、そんなこと考えていない」と話した。三塁でノックを受ける新井のパートナーを二塁で務め、主砲の動きを確認した。

　新井は「ここのところずっと自分のスイングができていなかったから、実戦で自分のスイングができるようにしたい」と意気込んだ。２９日からは２日間、中日と合同の実戦練習を行う。そこで快音を響かせ“トンネル”を抜けてみせる。４月１２日の開幕まで多くはないが、時間は残されている。新井が駆け足で開幕に乗り込む。

最終更新:3月29日(火)7時52分

サンケイスポーツ