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お呼ばれ 10−03−06

2006年03月24日 11:35

同じ町の1kmほど離れたところに我々、日本人夫、オランダ人妻の先輩夫婦が住んでいて懇意にしてもらっている。 それで今日の夕、お呼ばれに与った。

オランダ日本人社会というのは長く住んでいると自然と見えてきて、日本人の間でも仕事関係で何年かのサイクルで来ては去るグループと住み着くグループに分かれるようで、我々はまあ後者に属するということになるのだろう。 閉じた社会ではそのしがらみをどう抜けていくか、またそれをどういう風に利用していくかというのが世知だろうが、中にはまったく関知しなくて自分個人か限られたサークルの中に埋もれて、いわゆる日本人社交界とも言うべき各種レセプションや催物に出ない人たちもいるし、招かれない人たちもいる。 

私も本来は面倒なことはいやで、長らく家庭の忙しさを理由にそういう場所には近づかなかったけれど6,7年前からかどういう風の吹き回しか出てみることにした。 そうして興味本位に人々とあたりさわりのない話をして、顔は覚えているけど名前はさっぱり、という風に生来の物覚えの悪さから戸惑いに辟易することになるのだが、なんとか挨拶や対応だけはするようになったのだが、近頃はこれでなかなか面白いものだと思う様になった。 名刺の交換をしているとあちらこちらから招待がかかり、都合がつけばそういうところにいくつか続けて出るとどうもそれが向こうのリストに載るらしく、その翌年もまた招待状が送られてきて、それじゃ、また、ということになり、珍しい人、食い物にも巡り合えるのでもっぱら後者の卑しさに引かれ、物珍しさも手伝って出かけたのが端緒という次第。

それに自分一人だけであれば、こういう場の常で手持ち無沙汰となるがパートナー同伴で行けばはなはだ都合よく、話題の途切れたときの接ぎ穂が同伴者に助けられたり、話題の種類もあちこちにとび、豊富になるというものだ。 まあ、そういうところにプロの綺麗どころがいて間を持たせてくれればいいのだけど、まだそういうところには招かれるほど幸運が巡っていないか身の及ばざる所以なのか。 だから、しかたなくといえば同伴者に尻を抓られそうなのだが、私も出来るだけ同伴で出かけるようにする。 それで、どういう切っ掛けだったか、この夫婦ともそういう場で知り合い、付かず離れずとお付き合いいただくこととなった。

この夫婦は誠にスマートで婦人の趣味のよさ、ご主人の会話の妙に、日本人男、オランダ人女のカップルの圧倒的少数派のよしみも伴って何かと60年代初頭からの珍しい話を折に触れ楽しく聞いたり驚いたり、また、昨今の変わりように自分の繰り越してきたことを重ね合わせて感慨深く話に傾聴する。 今では在蘭邦人6000人を数え当初に比べると40年で200倍に膨らみ、日頃あちこちで日本人には会うこともあり、知り合いの知り合いは、なんとかかんとかで、時には少々息が詰まりそうになることもあるのだけれど、逆に当時のように少なければうまく付き合えたのかもしれない。

昔、といっても20以上前だが北の州都に住んでいたときは日本人など誠に少なく、別に知りたくなくても周りから、おい、日本人いるぞ、知ってるか、という具合に自然とパーティー、隣人、口コミからそれじゃあ、と集まるようになり、半年に一度お茶でも、という具合につかず離れずの気軽なお付き合いができたものだ。 それも利害関係が一切無しだったからかもしれない。 やがて数が増えて互いの便利のために小さな名簿を作り、会報でもないけれどニュースのようなものが出来るとその名簿を利用してなんのかんのという輩がきてから結束が崩れたようだ。 しがらみというのは知ってか知らずか、いろいろな利害関係の網の目に絡まれていくということで、それがいやならこうやってネットで遊んでいればいい、というのだろうが、そうは問屋が卸さないようだ。 とかくこの世は住みにくい、といいながら日々の物事を綴っていた先達が何人もいた。

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