ブルーマンは誰？

昨日は、雨が降っていた。
今日は、雨は降っていないが、蒸し暑い。


雨の日だと、レインブーツを履いている女性が多い。
でも、俺には、全然、おしゃれに見えない。

「かわいいでしょ」
と言われても、
「・・・」
となってしまう。

他のものだったら、話しを合わせられる。

「このバッグどう？」
と言われたら、
「可愛い感じだし、持ちやすそうだね。」
と言えば、喜ぶと思う。

「この洋服どう？」
と言われたら、
「少し秋、ていう感じで、いいね。季節感がでてるし、似合ってる」
と言えば、喜ぶと思う。


レインブーツは、話しを合わせるのも難しい。

「かわいいでしょ」
と言われても、
「どこが？」
と思ってしまう。

「その光沢感が美しい」
とか言ったら、ただの変態だ。


ラーメン屋の店主、魚屋の店主などは、白い長靴を履いている場合が多い。
それを、連想してしまう。
レインブーツと言われても、ゴム長靴でしょ、と思ってしまう。



昨日は、雨が降っていた。
エレベーターを待っていると、帰ろうとしている女の子が来た。

俺は、
「もう帰れるの？お疲れ様。」
と言った。

その子は、
「はい、今日はもう帰ります。疲れちゃって」
と言った。

「そうかあ」
と俺は言った。

その子は、俺を、じっと見ている。
俺に穴があいてしまうほど、見ている。

俺は、「？？？」どうしたのだろう、と思った。

その子をよく見ると、
すごく目立つ、真っ赤なレインブーツを履いている。
新しそうだ。

「そうかあ、これについて、何か言ってもらいたいのかあ」
と思った。

そして、「新しい靴？かわいいね。」
と言おうとした瞬間、

「○○さん、ブルーマン、て呼ばれてますよ。」
女の子に言われた。○○さんは、俺の本名だ。

はい？
「？？？」

俺が、今日、ブルーマンと呼ばれていた？
どういうことだ？

「今日は、いろんなところで、ブルーマンて呼ばれてましたよ。」
もう一度、その子が言う。


誰が、ブルーマンと言い出したか、だいたいわかる。
こんなことを言う奴は、たった一人だ。

あの野郎。。。
レーシックを突然したり、レイザーラモンのベストを着てきた、25歳の男だ。(8月20日,8月21日のログ)


まったく。そういうことだったのか。
それで、俺をじっと見ていたのか。。。



先週の木曜のことだ。
俺は、ファッションセンスが全くない。
だから、洋服は、スタイリストに頼んでしまう。

今まで、服を選んでくれていたスタイリストが辞めて、実家に帰ってしまった。
そのために、今回は、他のスタイリストになった。
スタイリスト事務所なので、ほかのスタイリストが来てくれる。

新宿で午後4時に待ち合わせ。
待ち合わせ場所に行くと、
「○○さん」
突然、呼ばれた。

呼ばれた方を、振りむいた。
「げ！！！」

オレンジジュースみたいな奴が立っている。
だいだい色の長そでシャツを着ている、男が立っている。

帰りたくなった。嫌だ、こいつには、洋服を選んでもらいたくない。。。

この男は、自称、
ファッションセンスがよく、カッコ良くて、モテる男だ。
あくまで、自称。

そして、俺に、モテる方法まで、伝授したいのだそうだ。
以前、一度、ショッピングをしたことがある。
(2月17日 のログ)

木曜日のファッションは、
ロン毛で、オレンジジュースのような色の長そで、その下に、赤い色のタンクトップを着ている。白いズボン、そして、ウェスタンブーツ。
新宿に、この格好で来ている時点でセンスが、おかしい。

ブーツを履いている男は、カッコ良いと思っている。
彼女はいない。

夏でも、とんがりトウのブーツ。
モテる男の秘訣だそうだ。

でも、彼女はいない。

俺に言う。
「女だったら、誰でもいいんで、紹介してください」
必死だ…。

でも、自称モテる男。。。


ここまで、勘違いできる奴もなかなかいない。


「アシスタントの○○です。」
あんまりにも、オレンジ君に気が向いていたので、気づかなかった。

アシスタントの女性も連れてきた。
大丈夫かなあ。。。
アシスタントと言っても、今日は、オレンジ君のアシスタントというだけで、他のお客さんには、スタイリストとして、スタイリングしているし。。。

まあ、時間もないし、しょうがないか。。。

ということで、ショッピング開始。
最初に行ったお店で、
「これ着てください。」
と言われた。

青いポロシャツだ。
これが、原因で、ブルーマンと言われたのだ。

(長くなってしまうので、続きは明日、書きます)