電話男のはなし

ごめんなさい。
私はダメな人間です。
自虐的になってるわけでも、そんな自分に酔いしれてるわけでもありません。

そう、例えるならば、
真実の口に私が手を入れた瞬間、真実の口が嘔吐しだすような、
私がＣＣＢの曲を聞いていたらロマンティックが止まるような、
それだけならまだしも、逆流していくロマンティックのような、
そんな、ダメな人間です。

ぴんぽーん、ぴんぽーん！
と鳴っても出ません。
怖いですから。
ぷるるるる、ぷるるるる！
と鳴っても出ません。
怖いですから。

誰とも会いたくありません。
そんな時、私は彼に話します。
彼はデブでノロマで自分からは何も言わないけれど、
私の話を静かに聞いてくれます。
私を馬鹿にもしなければ、
私に反駁もしません。
彼が私に与えてくれるのは、
ただただ、
安心の二文字だけなのです。
彼は今でいうところの、
インターネットです。

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こんな話でした。
電話男。電車男じゃありません。
初版が発行されたのが1985年。私が生まれた年。
『電話男』の『電話』の部分を『インターネット』に変えても読めます。
というか、
インターネットの出現を予言しているといっても過言ではないでしょう。
楽しかったです、あい。