産みの苦しみ・・・

あと１本が…金本１５打席連続足踏み
スポーツニッポン - 2008/4/12 7:06

＜横浜・阪神＞３回２死三塁、球審・敷田（右）の厳しい判定の前に三振に倒れた金本は思わず苦笑い　【阪神１―２横浜】あと１本が遠い。通算２０００本安打に王手をかけて３戦目。阪神・金本が再び足踏みだ。横浜・三浦に２三振を喫するなど４打席凡退。１５打席連続無安打の急ブレーキで快挙は持ち越された。

　過去の対戦投手の中で最多の６４安打を放っているハマの番長に、この日は完ぺきに封じ込まれた。第１打席はフォークに空振り、第２打席は内角ギリギリの速球に手が出ず連続三振。球審に珍しく確認したほど厳しい球だった。６回はカーブを中堅左へ。一瞬の歓声を呼んだ打球は金城のグラブに収まった。「うーん。三浦の時は打てる球がなかったなあ」。マットホワイトに代わった９回も空振り三振。今季初の１試合３三振と場所を甲子園から横浜に移しても流れは変わらなかった。

　あと１本が遠い主砲と同調するように打線も決定打が出ず、開幕５カード目で初めて初戦を落とし、連勝も「２」で止まった。広澤打撃コーチが存在の大きさをあらためて痛感する。「カネが普通の状態なら三浦をつかまえていた。カネが打てば打線も活気づく。ただ１本も打てないでプロを去る人もいるんだから２０００本で悩むのは幸せな悩みだよ」。岡田監督も「こんなもんは本人の気持ち。ただちょっとボールを振ってるよな。まず早く抜けることよ」と付け加えた。

　「ボールは見えているよ」。金本は見えない重圧を振り払うようにつぶやいた。悔しい夜が明ければ、再び打席に立つ。


[ 2008/4/12 7:06 更新 ]