気持ち良く負けました・・・

こんだけ点採られたら　笑てにゃしゃぁ～ない







金本王手！歴史的一打で本拠地快幕や
2008年4月7日（月） 11時4分　デイリースポーツ


　一回、金本は通算１９９９安打目となる中前安打を放つ＝東京ドーム


　「巨人９-１阪神」（６日、東京ドーム）
　阪神・金本知憲外野手（４０）が、２０００本安打に王手をかけた。無数のフラッシュが光った九回の打席は三振。東京ドームでの大記録達成と巨人戦３連勝は逃したが、最高の舞台がアニキを待っている。８日からは甲子園開幕となる中日３連戦。あと１本。新装された聖地に、その名を刻む。
　　◇　　◇
　王手で帰る。大歓声の待つ甲子園へ帰る。
　神様は金本に最高の舞台を用意した。新甲子園の開幕試合の中日戦。地元で待つ世界一の虎党が、偉業達成を祝福する。
　あと２本で迎えたこの試合、ボルテージはのっけから最高潮に達した。初回。金本は木佐貫の直球を中前にはじき返し、いきなり２０００本安打に王手をかけた。今日決める。記録とともに、巨人３タテに向かう気迫が一塁に立つ主砲の目にみなぎった。しかし…。投手陣が崩れ、打線も木佐貫の前に沈黙。金本も初回以降の２打席は、いずれも外野フライに倒れた。
　１９９９本目の安打を目に焼き付けた東京ドームのファンも、納得して球場を出た。８点ビハインドの九回一死。「金本、金本！２０００本」の大合唱に、複雑な声が交じった。打ってくれ。いや打たなくてもいい。その一瞬をとらえようと、おびただしい数のフラッシュを放ったが、それと同時に、『負け試合にアニキの偉業は似合わない』-とばかり、心のトーンを下げた。甲子園でいい！そんな声があちこちで漏れた。金本が空振り三振に倒れても、落胆の声は少なかった。
　はっきりとは言わないが、阪神球団サイドにも、最後は虎党と同じ空気が流れた。九回の打席に向かう前、ネクストサークルでバットを振る金本は、三塁側ベンチ横のブースに陣取る球団首脳の視線に気づいた。
　“甲子園に持ち越しやな”。ガラス越しで声は届かないが、大差敗戦の試合で、チーム至宝の大記録をあっさり終わらせるわけにはいかない。結果的には、金本が球団の発した“空気を読んだ”形となった。
　試合後金本は、苦笑交じりに、思わず本音を口にした。「（２０００本安打は）早く終わらせたいね。こういうことは面倒だから。マスコミが、いつまでも付いてこないようにね」。ジョークも交えたが、試合とは無関係に騒がれる「あまり興味がない」記録は早々に通過して、ペナントに集中したい気持ちが強い。　金本の心とは裏腹に、周囲の盛り上がりは日々高まるばかり。それでも金本自身の高ぶりは「あんまりないよ」と、自然体は変わらない。
　だが、全国のプロ野球ファンも、その瞬間を待ちわびる。いよいよファイナルカウントダウン。４月８日。甲子園を埋める４万超の大観衆が、歴史の目撃者になる。