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ノーカントリー 原作も脚本も最高!

2008年03月25日 00:39

ノーカントリー 原作も脚本も最高!

このところ、本編上映前の広告でかかっているのがルイ・ヴィトンCM映画です。「ダージリン急行」の11個のケースはみな、ルイ・ヴィトンのものなので関係があったのですが、他の映画でもかかっています。ところで、日比谷に「ノーカントリー」を観にいったときにかかっていたのが宇宙人ジョーンズの「萌えー」のCMです。これって、「ノーカントリー」の主役の一人がトミー・リー・ジョーンズ(宇宙人ジョーンズ)だからなのでしょうか??
 ともあれ、日曜日午後4時の日比谷シャンテシネは満員でした。どうして?アカデミー賞っていうのはきっとすごい広告になるのでしょうね。
 
 まずのっけからバビエル・バルデム演じるシガーという暗殺者が保安官につかまっている風景から始まります。この若い保安官は本署(かな?)に電話連絡しているのですが、その会話で、この暗殺者の武器が圧縮空気(のボンベを持ち歩いている)を使ったものであることがわかります。そして当然のようにシガーは電話をしている保安官の背後から手錠をした両手を忍ばせ、絞殺します。このときの保安官の形相より、シガーの顔の方がはるかに怖いです。で、手錠をはずして平然と手を洗い、盗んだパトカーで通りがかった車を奪い、そのドライバーを圧縮空気で殺します。
 シーンは変わって鹿ハンティングを楽しむモスの風景です。鹿を追ってテキサスの荒野をすすむと数台の自動車が円形をなして止まっており、その周囲には人が倒れています。近づくと、空の薬莢が散らばっており、互いに殺しあった果てのことであることがわかります。
 一台の車にはまだ生きている男が乗っており、彼はモスに「アグア(水)」を求めるのです。その車の荷台には大量の麻薬の荷が乗っています。
 モスはこの打ち合いで生き残った人間を求めて近くの丘に行くと、木の陰にはすでに死んでいる男がいました。その傍らには黒いカバンがあり、あけると大量の札束があります。モスはこれを持って、自分の妻が待つトレーラーハウスに帰ります。ところが、モスったら突然飛び起きて「やり残したことがある」とか何とかいって、あの殺戮現場にいって、生き残りの「アグア」男も殺害され、麻薬も持ち去られているのを発見するのです。さらに2人組みが車でやってきてモスを追いかけてきます。逃げるモス。犬さえ放たれて、川の中を逃げるモスを犬はしつこく追ってきますが・・・。
 少し経って、現場にふたたび男たちが新しい人物を案内してきます。冒頭の殺し屋シガーです。麻薬組織にシガーは雇われたようです。彼はモスが置き去りにした車の登録証をはがし、追跡を始めるのですが、その前に、その案内役の男たちを情け容赦なく殺してしまうのです。ここで、さらに、モスが盗んだ鞄には発信装置が仕掛けてあって、その受信装置シガーが手に入れたことを僕たち観客は理解します。
 モスはやっとこ家に帰り、妻を実家に帰すのですが、自分はテキサスに残り、モーテル渡り歩きます。このあたりで、モスベトナム帰還兵であることが観客にもわかります。どうりでいろいろトラップをつくったり出来るわけです。モーテルを変えても変えても追ってくるシガーモスがやっと発信装置に気づいた時にはモスが近くに迫っていますが、なんとモスは反撃しシガーに傷を負わせます。
 一方、殺人がごろごろ起こっているので、警察も動き出します。その一人がわれらが宇宙人じゃなかった保安官エド・トム・ベルです。彼は、昔とちがって理由もなく殺人をする人間が出現することに困惑しており「幽霊」と表現しています。
 傷を負ったモス国境を越えてメキシコの病院に逃げるのですが、そこに麻薬組織からシガーのほかに放たれた殺し屋カーソン・ウェルズが現れます。カーソンは取引をもちかけます。ところがモスはそれを無視するのですが、シガーにも居場所を知られ、妻を殺すと脅されます。シガーはカーソンでさえ非情にも殺してしまい、さらに麻薬組織のボスも殺します。
 シガーから救うべく、モスはエル・パソに妻を呼ぶのですが、保安官エドが駆け付けた時には・・・・・。えっ、あっけない!!!
 さらに生き残った妻の元にもシガーはやってきます。家を出て足を床になすりつけるシガー。きっと血がついているのでしょう。
 ところで、この後のシーンは一つの暗示です。つまり「自分のルールにしたがっている」はずのシガーが青信号を守って車を運転していたために、まさかの・・・・。これは皮肉なのでしょうか?運命なのでしょうか。さらにそのあとのシーンはユーモアでさえあります。
 ラスト保安官が自分の妻に向って、前夜に見た夢を物語るシーンです。
 一緒に歩いていた亡き父が、自分よりも先に進んでいったこと。それでも、先で待っていてくれると信じること。
 これが、生きるには困難なこの世の中(no country forold men)にとって、一つの救いであるということなのでしょう。

 ファーゴのゲアがいっそう迫力を増して登場した映画とでも言えばいいのでしょうか。
 堪能しました。

このデジログへのコメント

  • BB 2008年03月26日 12:04

    トミーさんよりバビエルさんのが圧倒的な存在感でしたワ
    音楽のない、音だけしかない恐怖を堪能しました

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