ガン細胞だけに増殖するウイルス

ウイルスはすべてに悪さをするわけではない。
サルに感染したウイルスが突然変異を促し、人間が誕生したという説が今は一般的である。
がん治療にガン細胞だけに増殖するウイルスを使う手法もある。いわゆるウイルス療法である。
がん細胞にだけ増殖するように遺伝子を改変したウイルス（腫瘍溶解性ウイルス）を使い、
このウイルスががん細胞で増殖するとがん細胞を破壊するという仕組みだ。
ある部位が破壊し終わると次のガン部位に感染し又がん細胞を破壊する。
そのようにして転移したがんへ渡り歩くわけである。
これまた免疫を加速させるがん免疫薬と併用させると合わせ技効果が期待出来る。
難治療性乳がんトリプルネガティブにアムンジェンのウイルス療法薬「イムリジック」と抗がん剤を併用したら、89%の患者が治療後２年間再発していないと言う。(この薬は本来メラノーマ向けみたいだけど)
他のウイルス療法薬では第一三共の「デリタクト」がある。この２薬しか先進国では実用化されていない
このウイルス療法だと体のあらゆる部位のガン細胞を破壊してくれる感じがする。
ウイルスはどこにでも行けちゃうわけだし。