フェチのはじまり、はじまりぃ

周杰倫-我的地盤（ジェイ・チョウ‐「俺のシマ」）
http://youtu.be/y7O56GLeaK8

子供の頃、僕は隣んちの、僕より何歳か上の女の子の玩具だった。

色んなとこに連れまわされたが、あまり覚えていない。

ただ、小学校1年の頃に、バレエ教室に連れて行かれたのは覚えてる。

教室の片隅で練習を見ていろといわれて、僕は大きな鏡と手すりのある壁に寄りかかって座ってた。

何人もの小学校や中学校のおねーさんたちが黒い、何だか水着みたいな服に体を包んで踊ってる。

水着より体の線がはっきる出る服に僕はどきどきしてしまった。すごく不思議な気分。じっと見たいのだけど、なんだか恥ずかしい。ちんちんが長くなるのを感じた。

女の子が着るものとしてこんなにどきどきするものがあるのか、と困った気分でいた。

それから、新聞や雑誌、テレビでこの服を着たバレエ練習中の女の子たちや、体操選手を見るたびに、何だか、じっと見ていたい、でも、後ろめたいという気分に悩まされたものだ。

この服の名を僕はずっと知らなかった。レオタードという言葉を知ったのは中学に入ってからだ。

いままで名も知らず、漠然と思っていたものの名前を知るということは恐ろしいものだ。それからはずっと、レオタードに身を包まれた女の子を見ることを渇望したものだった。まるで、登校の時に、たまに見かける名も知らぬ美少女の名前を知ってしまったら、思いが深くなってしまうように。

しかし、この服、かなり普通ではないもの。実際に見る機会は少なかった。

まあ、そうやって悶々としていたのだ。僕はおかしいのではないかとさえ思った。

でも、その言葉は大学を出てから出合い、裏の恋人になったマチコの発言で覆された。

僕がレオタードフェチに悩んでいることを告白したら、彼女は、

「あ、ぴーと、レオタード好きなの？男の子ってみんな好きだよね。体育の時間、体操着とブルマじゃ男の子たち、見向きもしないけど、ダンスの時間に女の子がレオタード着たら、もう、体育館の入り口に押しかけてきたものね」と答えた。

肩の荷が下りた気分になった。

でも、マチコは悪魔だった。「そんなに好きだったら、あたしに着せてしたいでしょ？」と言ってきた。

もちろん、着せたよ。

170cmの長身の彼女にはレオタードはやたらと似合った。その上、「ぴーと、雑誌のレースクイーン特集でオナニーしてるでしょ？ハイレグにしたげる」と、腰のカットを引っ張り上げてみせた。

クセんなった。

そのクセはまだ抜けない…

でも、ジェイ・チョウという台湾の人気スターの歌のPVを見ると、僕のフェチってなんも特別なものじゃないかもな、なんて思ったりもした…

男の子はレオタードが好きなのだ。