- 名前
- 蝶子
- 性別
- ♀
- 年齢
- 45歳
- 住所
- 千葉
- 自己紹介
- そろそろ新しい彼氏が欲しいところ。
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やさしいキスをして
2010年07月21日 06:30
あれ以上の恋はもうしないと思ったのに。
このひとが最後の恋人だと思ったのに。
ワタシの生涯の恋人は彼だと思っていたのに。
ひとはどうして、またひとを好きになるのですか。
恋心って残酷だ。移り気で薄情だ。
「運命の人」なんて、死ぬまで判らないじゃないか。
否、死んだって判らないんじゃないか。
恋し、恋されて。愛し、愛されて。
求めて、求められて。ぶつけて、貫かれて。
たしかに存在した恋のはずなのに。
その証拠はどこにあるの。
ひとの記憶は曖昧で。
温もりとか、感触とか、思い出とか、
そんなものしか残っていない。
それが嘘じゃないって言い切れる?幻じゃないって証明できる?
嗚呼、ワタシ、そんなものにすがってきたなんて馬鹿みたいだ。
ずっとずっと、そんな小さくてか弱いものを支えに生きてきたの?
どこかで、「愛し続けている自分」に安心していただけじゃないの?
ワタシの胸の一番奥。
そこにぼんやりと柔らかな光を放っているあたたかいものがあって。
それが一番大切な恋でした。
目を閉じて、その部分に触れるだけで、涙が出てくるのです。
今。
目の前に居るひとが、ワタシの唇に触れる。
うなじに顔をうずめ、胸元に吸い付く。
その仕草が愛しくて、彼の頭をかき抱く。
その匂いを胸いっぱいに吸い込んで、
吐息と共に吐き出すのすらも、もったいなくて。
すべてすべて、胸の奥に仕舞い込んでしまえたらと願う。
ワタシの中で、快楽に溺れて、狂える獣のように暴れて。
ワタシの全部を溢れるほどに満たして欲しい。
自分と引き換えに、欲しいものを与えてあげられるなら、
ワタシは喜んで生贄にだってなれるよ。
今が幻じゃない証が欲しいから。
ずっと目を閉じて、大切な恋だと思い込んで、なで続け。
自分の涙に酔いながら、何も見えなくなっていたワタシ。
本当は、あのときからずっと眠っていたままだったのかも。
この世に王子様なんて居ないと思うけれど。
目覚めさせてくれるひとは居るんだなと思った。
恋は永久冷凍できないんだ。
最後の恋はワタシが決めることじゃない。
死が分かつものだ。ならば、ワタシは死ぬまで恋をする。
残酷でもいい。薄情でもいい。
この出会いに やさしいキスを これが運命なら
https://www.youtube.com/watch?v=qzhFFbUcOis
このウラログへのコメント
今の僕は、胸が、張り裂けそうなぐらい、苦しいよ!
本当に心から運命の人だって思っていたから・・・。
素敵な文章ばかりで感動してしまいました。
曲にしたい位ですね。
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