井口さん　捕まる・・・

ついに来てしまった・・・

先日のご対面から1週間・・・

というか・・・

展開早すぎ・・・

前日　井口さんから聞かれる

(ご主人の好きな格好ってどんなんです？)

「えっと、素足にミニ・・・」

(わかりましたっ　一番短いのはいてきます)

本当はね・・・

それにニーソで完璧なんだけど・・・

それは教えてあげなかった・・・

そして翌日

朝にシャワーを浴びて

着替える・・・


待ち合わせの場所に・・・

『おー　なかなか大胆だねえ』

「えっ・・・」

『あそこにいるのそうじゃない？」

「あ、ほんとだ・・・」

というか　大胆すぎない・・・？

かがんだらパンツ見えちゃわない？


(おはようございます)

「あ、おはよう」

『素敵な格好ですね』

(えー、そんなことないですよ)

『思わず　写真に撮らせてもらいました』

(えー、やだ　恥ずかしい)

いつの間に・・・

井口さんも喜ばないでよ・・・


『ただ　ひとつだけ気になるんですが』

(はい？)

『その格好　誰かに見られました？』

(誰かって？)

『ご主人かお子さんとか　あとご近所さんとか』

(ちびを主人の実家に預けるんで

主人が送ってそのまま仕事行きましたけど)

『ふむ　ご近所は？』

(ご近所って？)

『誰かに会いました？』

(いえ　会ってないですけど)

『その格好を誰かに見られたとか』

(あ、それはないと思います)

『何故？』

(さすがにこの格好は恥ずかしくって

上に　これ羽織って来ましたから』

バッグの中から薄いカーデガン・・・

『それなら安心だ』

(えっと？)

何が言いたいのわかってない井口さん

わたしも　実はわかってない・・・

『いや　例えば　奥さんが大胆な格好で

出かけていく姿を見た時のご主人の心理です』

(心理ですか？)

『うーん　もしもですよ』

(はい)

『ご主人が普段しないようなお洒落な格好で出かけた

どう思います？』

(えっと、そんな格好でどこに行くんだろう)

「あっ、そういうこと・・・」

(えっ、なに？)

『ゆうこ説明よろしく』

「うん、あのね井口さん」

(うん)

「すごい大胆な格好で出かけていく井口さんを見て

そんな格好でどこ行くんだって御主人思うよね」

(うん)

「自分にも見せない格好でどこへ？って

もしかしたら　男でも出来た？とか思うじゃないかなって」

(あっ)

『実際　旦那以外の男に会うためのその格好来たわけだし』

「あと　ご近所ってのは　井口さんの奥さん

あんな格好でどこいくのかしら？って」

(ああっ、それやばい)

『内緒で浮気するならば、細心の注意が必要ってことです』

(はい、注意します)

「でも　あなた　そういうの全然しないじゃない」

そう　主人は　そんな気遣いひとつもしてないし

『内緒でやるならって言ったんだが』

「あ、そういうこと」

『宣言してやるのに隠す必要ないでしょ』

(えっと、あのいいですか？)

『はい』

(今の話だと御主人浮気してるように聞こえますけど)

『ええ、浮気してますよ』

(ええっ、そんなあっさり認め、宣言って？)

あ、　こっちにくるな・・・

(やがみさんっ、浮気知ってるんですか？)

「えっと・・・知ってます｣

(えー！)

『最初に聞いたんです　浮気したらどうするって

そしたら　浮気なら気にしないよって

ただ　わたしは浮気したら死ぬほど後悔させるって

言いましたけどね　ゆうこは許してくれるけど

わたしは許さないって不公平でしょ

だから　浮気するときは　宣言してやるって』

(えー、信じられないっ)

あ、主人が裏の顔になってる・・・

『こういう夫婦に関わろうとしてるんです

考え直すなら今ですよ』

井口さん　黙っちゃった・・・

そうよね　普通じゃないもの・・・

少しほっとするわたし・・・

「あっ・・・」

いきなり主人の手が足に・・・

井口さんいるよ・・・

そう思うとわたしのスイッチが入る・・・

実は・・・わたし・・・

下着つけてない・・・

どうせ迎えにいくだけだからって・・・

(えっ、なに？)

わたしの異変に気づく井口さん

『こういう普通じゃない世界だからね

生半可な気持ちだったら大怪我するよ』

唖然としてわたしを見てる井口さん

「あっ・・・だめ・・・そこは」

主人の指が割れ目に・・・

そしてわたしの中に沈みこんでいく・・・

「んっ・・・あうっ・・・」

指の動きに合わせ声が上がる・・・

井口さん　完全に引いちゃってない・・・？

わたし的にはいいんだけど・・・

主人的にはどうなの・・・？

井口さんはあきらめるの・・・？

主人の顔を見る・・・

ルームミラーを見て笑ってない・・・？

(やがみさん)

「あうっ・・・な、なに・・・？」

(気持ちいいですか？)

「あんっ・・・気持ち・・・いいよ」

(御主人っ)

『はい？』

(わたしもこうなっちゃうんですか？)

『お望みならば』

(家庭は守りたいんです)

『ええ、当然ですよ』

(守るにはどうしたらいいかわかります？)

『このまま家庭に戻るのが一番です』

(それじゃ嫌なんです　両方欲しいって欲張りですか？)

『欲張りでしょうね』

ああ・・・主人の包囲網が始まる・・・

(あきらめるしかないんですか？)

『最初に言いましたよね　覚悟はあるかって』

(覚悟してきたつもりですけど)

『けど？』

(勝手とは思うけど家庭は壊したくない)

『覚悟があるなら出来ますよ』

(出来るんですか？)

ああ、もうこの人も捕まった・・・

『ゆうこ』

わたしに言わせるの・・・？

わかったよ・・・わたしも共犯だね

「い、井口さん・・・」

(はい？)

「わたしみたくなるの嫌・・・？｣

ぶんぶん首をふるし・・・

ちょっとは躊躇して欲しかったな・・・

「この人の言う通りにして・・・れば

あんっ・・・いや・・・」

(大丈夫ですか　やがみさん？)

「大丈夫じゃないけど・・・大丈夫

この人に任せれば・・・大丈夫だと思う・・・」

(気持ちいいんですか？)

「あんっ・・・いいよ・・・」

(幸せですよね？)

うんと言えば　井口さんは気が楽になるの・・・？

なるなら　言うね・・・


　　　　　　　　　 ・・・幸せだよ