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「お茶ですか?」

2006年01月21日 08:29

「えぇ。携帯拾っていただいたお礼に。」

そうT君からいわれてびっくり。
今まで何か拾ってもお礼というものをされたことももらったこともなかったし、ただ携帯を拾って届けただけなのにそんなことを言われるとは思ってもみなかったからです。

何かの縁かなぁ・・・。←意外と古風な人間なのでそう考えてしまいました。

それにT君を一目見て、少し気になっていた私はお茶もいいかなと思っていました。ぜんぜん、この頃は男性とお茶を一緒にする機会なんてなかったし。

「見ず知らずの男からこう言われたら迷惑です?」
私が少し考えているとT君が少し心配そうに聞いてきた。
「あ、いいえ。私でよければ。」
「良かった。駅のすぐそばに喫茶店があるんです。そこで。」
とT君が言い、あっという間に決まってしまった。

先ほど上ってきた階段をT君の後ろについて降りる。

渋谷に近い駅の割には、とても静かな場所。
降りた階段からまっすぐ道を進めば高級住宅街
右手の古い急な階段を上っていけば、ホテル街
T君とであった場所はそんな不思議な場所でした。

T君と私は駅のすぐそばにある、ちょっとおしゃれな小さい喫茶店に入った。

お店の奥の席に向かい合って腰をおろす。
マスターがすぐに注文を取りに来てT君は紅茶を、私はカフェラテを注文した。

「改めて、本当にありがとう。」
「いえいえ。私は偶然拾っただけですから。」
そんな会話から始まり、お互いにとりあえず自己紹介をした。
T君は渋谷にある会社に勤める会社員。うちは埼玉で実家から通勤している。年齢は私よりも一つ年上でした。年齢が近いときいて、私は親近感をおぼえました。

「俺と一個ちがいなんだ。もっと下かと思ったよ。」
私はよく「童顔」といわれるので、T君の言葉を当たり前のように受け取りました。

マスターが紅茶カフェラテを運んできてくれた。

気さくなT君の態度に私の緊張はほぐれました。初対面の人とこんな風に話したことはなかったなぁ・・・。と話をしながら私は思いました。

何だか不思議な人だなぁ・・・。さっき会ったばっかりの人なのにこんなにいろいろ話してくれるなんて。

話していくうちにT君と私の趣味が似ていることがわかりました。
読書、音楽が好きなこと。
それを知ってちょっと私は嬉しかった。
会社に入ってからそういう趣味のあう人がいなかったから。

T君も私の趣味を知り、嬉しそうな顔をした。
「何か嬉しいな。携帯電話が趣味の合う人を連れてきてくれた。」
なんて、普通の人がいったらちょっと恥ずかしいセリフをさらっといってしまうT君。

小一時間ほど、おしゃべりをしてその後、当たり前のようにメルアドと電話番号を交換した。

喫茶店をでて駅にもどり、お互い逆の電車にのるため、改札を通ったあと、別れた。
「じゃあ。」
「はい、また。」

ホームに下りていくとT君とちょうど向かい合わせになった。
手を降るT君。私も手を振った。その行為が何だか嬉しかった。そして久しぶりにどきどきした。

電車にのって数分後、携帯電話にメールがきた。
T君からだった。

『今日は本当にありがとう。それと、俺さ、あやの話してて楽しかったんだよね。趣味もあうしさ。もしよければ休みの日にでも会わない?』

メールをみて顔がほころんだ。
あやの」と気軽に呼んでもらえるのも何だか新鮮で嬉しかった。

私は、こう返事をした。
「私も楽しかったです。今度またゆっくり会おう。」


この時点でもうT君に夢中になっていたのかもしれない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クリスさん、コメントありがとうございました。
今日はなんとか大丈夫です^^

このウラログへのコメント

  • ゆう 2006年01月21日 17:20

    私の住んでる街でそんな素敵な出会いがあるとは!
    お大事に

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