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ちょっと(でもない)つらいお話

2007年12月30日 06:15

ちょっと(でもない)つらいお話

精神性疾患で休職教員、過去最悪4675人
 
うつ病などの精神性疾患で昨年度中に休職した全国の公立小中高校などの教員は、前年度比497人増の4675人に上り、過去最悪を記録したことが、文部科学省のまとめでわかった。

 10年前の1996年度(1385人)に比べると3・3倍という急増ぶりで、今回初めて、病気休職者全体の6割を超えた。文科省は原因として、教師が多忙になっていることに加え、保護者理不尽な要求で、ストレスを抱える教員が多いことなどをあげている。

 昨年度1年間に病気で休職したのは、全教員の0・83%にあたる7655人。精神性疾患による休職者も全教員の0・51%で、200人に1人以上が心の病で学校を離れた計算になる。

 心の病で休職する教師は92年度の1111人から14年連続で増加しており、特に2003年度からは、毎年400~600人ペースで増え続けている。文科省は「年齢別の統計はない」としながらも、<1>職場人間関係などになじめない新人教員<2>私生活や自分の健康に問題が出る40~50歳代――などが悩みを抱えやすいと分析している。

 一方、昨年度にわいせつ行為セクハラ懲戒処分を受けた教員は、前年度比46人増の170人だった。全国の高校で相次いで発覚した「世界史」など必修科目の未履修問題を巡って、昨年度中、懲戒も含め何らかの処分を受けた教員も全国で490人に上った。

(2007年12月28日20時28分読売新聞

→私も前の会社であまりの多忙さと「理不尽さ」でうつになってしまった経緯がありますので、他人ごとではないなと直観的に思ってしまいました。が、この記事で忘れられている事象が一つ

教員って社会をしらへんの違いますん?」

昔なら教職に対する一種の権威付けがあって、たとえ少々「ずれて」いても、周囲の保護者や社会が教職を擁護していたものですが、今の世の中、権威権力ほど「あてにならないもの」はありませんで全てを「実力」によってのみ評価されてしまう社会。ですので、少しでも「隙」を見せようものなら、それまで積み上げてきたもの全てが否定され、そこから這い上がることさえ赦さなくなった社会。
これはそのまま、今の「実力主義」を履き違えてしまった今の社会の病理の裏返しなのではと強く思う今日この頃です。
かの日本が手本にしようとしていたアメリカでさえ、「敗者復活」はほんの僅かな可能性を掴んだ幸運な者を除けば難しくなってきている様に思えてなりません。いわゆる「階級社会」に既になっているにもかかわらず、です。
もう一つは、欧米社会ではキリスト教的博愛主義(結局は自分への見返りを期待している節も大有りですが)による寄付行為が普通ですが日本ではどうも「実力を挙げた者を叩く」風土があり(江戸来もたされた横並び意識の反映)、これが余計にややこしさを生み出しているようにも思います。
要はこうした「難しさ」を自分自身で受け取ることが出来ずに、すぐに「誰かのせいにして」楽になりたがる大人がいて、そのスケープゴートの一つとして「教職」が狙い打ちに遭っている可能性があるということです。そのために教職が精神的病を負う。つらい話です。

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