練習してます

金本に代走！岡田監督ＣＳ究極プラン
2007年10月7日（日） 10時4分　日刊スポーツ


代走プランも持ち上がった金本だが、この日の練習では笑顔でダッシュ（撮影・加藤哉）


　えっ！　金本に代走!?　１３日からクライマックスシリーズ（ナゴヤドーム）に臨む阪神は６日、京セラドーム大阪チーム練習を再開した。日本一に向けた短期決戦とあって、岡田彰布監督（４９）は場合によっては金本知憲外野手（３９）に代走や守備固めを送ってでも勝利を目指す姿勢を示した。公式戦の連続フルイニング出場を１１８６試合まで伸ばす鉄人を途中交代させる究極の一手。連盟にも記録が途切れないことを確認した上で勝負に徹する構えだ。
　どうしても１点が欲しい。１点を守りたい。クライマックスシリーズで訪れるであろうそんな局面で、岡田監督は究極のカードを切る。世界一の連続フルイニング出場を今季も全うした金本をベンチに退け、スペシャリストを投入する構えだ。
　２日間のオフが明け、京セラドーム大阪で練習を始めた。テンションを高めるナインの動きを見守り、岡田監督が切り出した。
　「クライマックスシリーズは、連続出場とかフルイニングとかはカウントしないんやろ？」
　念頭にあったのは不動の４番金本の途中交代だ。広島時代の９９年７月２１日から続けるフルイニング出場は今季の最終戦で１１８６試合に達した。打つだけでなく、守備や走塁でも一流であろうとする金本のポリシーが、世界一の記録を日々、更新させた。
　もちろん状態が万全であれば金本に代走や守備固めという采配はない。だが鉄人がシーズンを戦い抜き、満身創痍（そうい）な状態に陥っているのも確かだ。
　左ひざ半月板の損傷を公表したのが７月１４日。最大１２ゲーム差をつけられた首位巨人を追いかけ、追い越し、中日をまじえた３強の激しい優勝争いを展開した。痛み止めの注射でハンディを隠し、試合と練習は休まなかったが、全盛期の走力には及ぶはずもない。レギュラー定着以後は最低となるシーズン盗塁１個に止まった。
　考えられるケースは、得点の欲しい場面での代走か、最終回の逃げ切り態勢での守備固め。チーム一の脚力を持つ赤松やユーティリティーの藤原がベンチ入りを果たせば、金本への交代要員に計算されてくる。
　「コーチに聞いたら、カネもぜひ行きたいと言ってフェニックス（リーグ）に行くんや。強制で連れて行くわけやない。プレーオフは１年やってきて総決算の試合。選手１人１人が１３日にベストに持っていってくれたらいいから」
　宮崎での２軍教育リーグへの参戦も金本の意欲に委ねた。体調回復を願いながら、代走・守備固めのバックアップは用意。日本シリーズ進出まで、中日、巨人が立ちはだかる短期決戦に総力を結集する。

[10月7日 10時4分 更新 ]