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「ウトヤ島、7月22日」レビュー☆
2021年07月04日 02:01
アンドレア・バーンツェン主演他。サマーキャンプを襲った72分間の銃乱射事件。77人が死亡。犯人はたった一人の男。2011年7月22日。治安が安定した福祉国家ノルウェーが、悪夢のような惨劇に襲われた。午後3時過ぎ、首都オスロ政府庁舎爆破事件により8人が死亡。さらに午後5時過ぎ、オスロから40キロ離れたウトヤ島で銃乱射事件が発生。ノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加していた十代の若者たちなど69人が殺害された。犯人はたった一人の男。単独犯としては史上最多の犠牲者を生んだウトヤ島での無差別銃乱射事件の一部始終を、リアルタイムの72分間ワンカットで映像化。
5/10点!!事件当時の報道を何となく覚えている程度で、犯人の完全勝利だというレビューが多かったので、気になって観ました。事件の概要を読むと犯人の完全勝利というのも「確かに」と思えてしまう節がありますが、本作では犯人像、目的がまったくわからない状態で始まり終わります。被害者である子どもたちがそうだったという視点でもありますが、そこに「後世に犯人の主張を伝えない」という意志も感じられました。ワンカットでそこには恐怖心以外何もない混乱だけが描かれるのですが、最初は揺れてて酔うと思った映像も気にならないくらい引き込まれて、結果を知っているだけに何とか助かる方法はないのだろうか?と思いながら観ていました。でも、本作を観てあらためて事件について考えること自体、犯人の思惑にまんまとハマっている気がして、このブレイビクという政治的殺人犯(になるのかな?)は頭の良い人物だったのだろうなぁと思ってしまいました。だって、彼の主張を消し去るには事件を完全に封印し、すべてを見ないようにして人々から忘れ去られるのを待つしかないから。ウトヤ島にはメモリアルセンターが建っているけれど、被害者の追悼すら彼の主張を思い出す機会になってしまう。ノルウェーの憎悪に愛で勝つという精神は通用してるのか?いないのか?語り合うのに、とても良い教材だと思います。2019年公開。
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