- 名前
- 松田文学男爵
- 性別
- ♂
- 年齢
- 60歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 僕はアンドロイドなんだ。 アンドロイドだって夢は見る。 でも、それはキミたちのように...
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不倫の子
2017年07月09日 21:59
今日、中世の神学者の本を読んでたら面白いところがあったの。
神学者って世の中の利害関係から離れてるから、俗な問題に対して冷静な判断を下せるから神学書の中にその類の問題に対する対処法を書いてるんだよね。
今日読んだところは、妻が不倫して別の男の子供を身ごもって、夫の子として産んで育てた場合、財産分与はどうなるのか、という話。
いわゆる托卵てやつ?
その事実をまず子供と夫に公表するかどうか、ということなんだけど。
これ、妻にとっては現代以上に切実な問題なわけ。黙ってればいいじゃん、というわけにはいかない、なぜなら地獄落ちするから。中世のキリスト教圏内の一般人にとってはもう大問題中の大問題。
で、その神学書の著者はもちろん神父様で、しかもかなり偉い地位にある人なんですよ、歴史に名が残っているくらいには。
そういう人だからこれは厳しく断罪すると思うでしょ。
ところが、そうではない。
過去の過ちで現在を壊す必要はないから、旦那と子供には黙っときな。
でも財産分与は不当だから、できれば子供には財産放棄するようにうまく話もってきな。
修道院に入れるとか、分与しても少しにするとか、うまくやりなよ。
みたいな解答してるわけ。
いやいや、地獄落ちはどうすんの、って思うけどそれも心配ない。
なぜなら、偉い神父様がお許しになったのだから。
なんというか、中世の神父様ってわりと世俗の問題をうまくやりくりする名人なんですよ。
彼らは教会で罪の告白をされる立場で、それを絶対に他人にはもらしてはいけない。
だから超越した立場でただ一人で助言を与えるというかなりハードなカウンセラー、いや、それ以上に弁護士的役割も果たしていた。
すごいよね、中世の神学書にはそういう世俗のゴタゴタに対する解答がたくさん書いてあるのです。
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