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いい話:帰っておいで!

2014年05月27日 09:33

スコットランドグラスゴーでのお話。

ここにも現代の多くのティーンエージャーのように、親に束縛された生活に飽き飽きしている一人の若い娘がいました。
娘は、神さまを第一に考える家のしきたりに反発して言いました。
「あなた方の信じる神さまなんか大嫌い。もう、うんざりだわ!」
娘は、もっと面白おかしく暮らそうと決心して、家出しました。
ところが、しばらくするとそんな威勢もどこへやら、仕事を見つけることもできず、ついに通りで体を売るようになってしまったのです。
年月がたち、彼女の父親は亡くなり、母親も年を取りました。
娘は、そんなすさんだ暮らしにますますどっぷりと浸かっていきました。
娘からは何の音沙汰もありませんでした。
しかし、風の便りに娘の噂を耳にした母親は、ドヤ街におもむいて娘を捜しました。
救済施設を一軒一軒回っては、頭を下げたのです。
「この写真を貼らせてもらえませんか?」と。
それは、白髪母親がにっこり笑っている写真でした。
その下には、手書きのメッセージまであります。
「今でもお前を愛しています……帰っておいで!」と。
さらに何か月がたちました。
が、何事も起こりませんでした。
そしてある日、お腹を空かせた娘は、食事を求めてそんな施設のひとつに立ち寄りました。
礼拝のあいだ、彼女ぼんやり説教に耳を傾け、伝言板に目をさまよわせていました。
娘はその写真を見ました。
そして思いました。ひょっとしてお母さんかしら?
彼女礼拝が終わるまで待てませんでした。
立ち上がり、そばに近寄って見ました。
そうです、それは彼女母親でした。
何とメッセージまであります。
「今でもお前を愛しています……帰っておいで!」
娘はその写真の前に立ちつくして泣きました。
本当だとしたら、あまりにも素晴らしすぎます!
もう夜になっていました。
それでも彼女はそのメッセージに深く心を動かされ、家に向かって歩き始めました。
家の前までたどり着いたときは、夜も白んでいました。
彼女はどうしていいかわからず、恐る恐る玄関に近寄りました。
ところが玄関をノックしてみると、ドアが勢いよく内側に開いたのです。
誰かが押し入ったのかもしれない!
母の無事を案じながら、若い娘は寝室に走っていきました。
母はまだ眠っていましたが、彼女は母を起こして言いました。
「私よ!私よ!帰ってきたわ!」
母は自分の目を信じられませんでした。
涙を拭き、娘としっかりと抱き合いました。
娘は言いました。
「心配したのよ。玄関のドアが開いていたから、強盗に入られたんじゃないかと思って!」
母は静かに答えました。
「いいえ、そうじゃないの。お前が家を出て行ってからというもの、玄関には一度も鍵をかけていないのよ」

こころチキンスープ10
ダイヤモンド社より


感動的なお話です。
いつも、いつまでも子供のことを想う「母」の姿に心うたれました

このデジログへのコメント

  • SYUZO- 2014年05月27日 11:15

    親っていつまでも子供の帰ってこれる所であり続けなければならない存在なんですよね

  • なな♪ 2014年05月27日 23:35

    SYUZO-さん:理想ですね

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