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しごき?!ではありません。

2011年11月04日 08:04

秋季Cスタート!虎・和田監督、俊介シゴく

サンケイスポーツ11月4日(金)7時51分配信
 阪神高知安芸での秋季キャンプが3日、スタートし、和田豊新監督(49)がいきなり変革を示した。来季3年目を迎える俊介外野手(24)へ、フリー打撃へのフル参加&特打という“鬼指令”-。4時間振りっぱなし、計884スイングという超異例の初日となった。大きく変わることを掲げた今キャンプ。チーム立て直しへ、練習から激しさがにじみ出た。

 変わる! 新指揮官がテーマに掲げた通り、初日から驚きのメニューが実行された。朝、報道陣に渡された練習表。午後のフリー打撃で、その4組すべてに『俊介』の名前が入っていた。誤植ではない。これが“和田流”キャンプだった。

 「ボクの意図というより、片岡コーチがしっかり考えてメニューを組んでくれたんで。まずは俊介を何とかしようというのがメニューから伝わってくる。『和田の考え』は、しっかりミーティングで伝えているし、それに乗っ取ってアイデアを出してくれている」

 和田監督が、深くうなずいた。練習メニューなど、様々な『色』を出した初日。中でも異彩を放ったのが、この俊介への“鬼指令”だった。

 4組すべてでフリーを打たせた上、最後は特打にも指名。背番号7は時に両ひざに手を置き、顔をゆがめながらフルスイングを続けた。午後0時40分から4時間、振りっぱなしの531スイング。ティーとロングティーを合わせれば、実に884スイングにも上った。

 1年目の昨年、1軍にフル帯同し、今年は開幕中堅も勝ち取った俊介。しかし課題の打力が向上せず、2軍落ちも経験。終盤は柴田ポジションを奪われた。

 決意の3年目。片岡打撃コーチは、「終盤に一軍に戻ってきてから、彼の悔しさ、何とかしようという心意気を感じていた。それでこういうメニューにした」と指名の意図を説明。さらに「日替わりで? この世界は平等であって不平等。みんな平等というわけじゃない。こちらがある程度人選します。量を打たせたい選手、うまくなりたい心意気がある選手を」とも…。

 つまりこの“地獄トレ”は、やらせたいと思わせる選手にしかやらせない。ある意味、格差。激しい競争を、練習メニューからもあおっていくわけだ。

 俊介自身、その意味は十分わかっている。「ちょっとキツかったのはありました。でもそのくらいしないと変われない。数を振り込んで、自分でも変われるようになりたい。今年は悔しかったし情けない思いもした。これだけ(練習を)させてもらっているのは、その分だけ(自分のことを)考えてくれているということだと思います」と、大粒の汗を拭った。

 初日から見せた変革。意識を、姿勢を根本から変える。和田監督は「みんなが同じ練習をするのではなく、やることも、時間も個人個人で変わってくるキャンプになる」と改めて宣言した。「同じことをしていたら差は出ない。そういうメッセージを含めて、コーチが考えてくれている」。あと一歩からの脱却。まずは俊介、そしてチーム全体へ-。“新しい風”が安芸から吹き始めた。

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