今日から正念場！

阪神・球児、吉兆月間ＭＶＰ
サンケイスポーツ - 2008/10/3 8:04

　俺に任せろ！！　阪神・藤川球児投手（２８）が２日、甲子園での練習後に東上。９月の月間ＭＶＰを受賞した守護神は、残り８戦での０封を誓った。球児の受賞は２００５年６月以来と、まさに吉兆。連投や複数回登板、前倒し投入もいとわない背番号２２が、白星とリーグ優勝をチームにもたらす。

　「連投も複数回投げるのも当たり前。まだやれることはある」

　残り８戦、改めてフル回転の覚悟を語った。９月２２日の横浜戦（横浜）から今季最長の６戦連続登板中。だが降雨中止を含めた３日間の休養で疲労はとれた。

　今は誰にも打たれない自信がある。９月は１２試合に登板し、４勝４セーブ２ホールド。１５回連続自責０に抑え、リーグ優勝した２００５年６月以来、２度目の月間ＭＶＰに選ばれた。Ｖへの最終コーナーへ、幸先よい知らせだ。

　「（１５回０封は）普通ですよ。勝ち星は増えてますけど、自分で左右できないところ。登板数や自責点は変わらないですから」

　会見で胸を張った裏には、積み重ねてきた努力への手応えがある。１０連投の影響もあって、昨年の９月は２勝３敗９セーブで防御率は４．８６。最後は２戦連続敗戦投手で終戦を迎えた。「チームに迷惑をかけた」との思いから、昨オフに単身で米国自主トレを敢行。肉体改造に取り組んだ。その成果がここにきて現れた。

　「体が楽だし、どこも痛いところがない。夏を過ぎて体調がよくなることは今までなかった。自主トレからやってきてよかった」。右肩痛、下半身のだるさなどこれまで終盤戦で頭を悩ませた不安要素は消えた。さらに「どれだけ状況に惑わされずにできるか。今年はうまくいっている。あまり入りこみ過ぎないように、楽しんで抑えたい」と精神面も揺るがない。現在の防御率は０．７５。万全の状態ならば、簡単に跳ね返されることはない。

　「悔いの残らないよう、野球選手らしく、前だけを向いてやっていきたい。（胴上げ投手になれば）幸せなことですね」

　屈辱を経て、歓喜の準備は整った。あとは己の力を信じ、栄光に向けて突き進むだけだ。