ゆうりの泡日記-ある意味和むお客さん

せつなくなるお客さん

イラっとくるお客さん

嬉しくなるお客さん


「いらっしゃいませ・・・あれ？」

「どうも　おひさしぶりです」

「おひさしぶりです」

来たお客さん

出張サービスでお世話になった

御手洗さんの秘書の林さん

この人もソープに来るなんてことあるんだ

「林さんもこういうとこ来るんですね」

「い、いえ　自分はこういうところは初めてでして」

「そうなんだ、どんな心境の変化？」

「そ、それが会長命令でして」

「御手洗さんの・・・？」

御手洗さんに林さんが言われたこと

（林君）

（はい　なんでしょうか？）

（君　もう少し　肩の力抜けないかね？）

（はっ、どういう意味で？）

（堅苦しいというか真面目過ぎるっていうか）

（申し訳ございません　自分は不器用なもので）

（いや　そんな大げさに考えずに）

（もう少し力を抜くよう全力で努力しますので）

（いや　君ねえ　うーん　よし決めた）

（はい　？）

（会長命令だ　君　ソープに行ってきなさい）


「あはははは・・・・」

「な、なんかおかしいですか？」

「あはは　ごめんなさい　なんか想像出来ちゃって」

「どういう意味ですか？」

「いや　御手洗さんらしいし　林さんらしいなって」

「そこは　笑うところでしょうか？」

「ごめん　でも　ちょっとがっかりだったかな」

「えっ？」

「わたしに会いにきてくれたわけじゃないんだね」

「えっと？」

「御手洗さんに言われたから来たんだよね」

「あ、いえ　そんなことはないです」

「そう？」

「最初は嫌だと思いました　だけどゆうりさんと聞いて

ゆうりさんならぜひと思いました」

「あらら　お上手なんだから」

「いえ　嘘なんかじゃありません　」


なんていうか真面目もここまでくると笑えちゃう

嘘じゃないことを説明するのに

わたしを初めて見た日の夜

わたしをおかずに一人えっちしちゃったことや

植松さんがわたしのところへ行った話を聞いた日の夜

部屋で悶々としてたとか

御手洗さんの接待の関係で

知り合いの会社の社長夫人とかとすることが

あるそうで　わたしのこと考えてしちゃったとか

話が脱線して違う女性を思いながら抱くなんて

人としての道を外してしまったとか

この人　どこからどこまで本気なのかしら・・・

「えっ、いや　そんな」

話が終わりそうにないので

林さんのをパクッ

「とにかくなんであれ　来てくれて嬉しいです」

「そ、そうですか？」

「はい、わたしだから来てくれたんですよね？」

「はい　それは天地神明に誓って」

林さんのをぎゅって握る

「あう」

「そんな力まなくっていいから　楽しくしましょ」

「は、はい」

真面目だけど童貞じゃないし

社長夫人さんたち相手にしてるだけあって

どっちかといえば　かなり上手

ちょっとマニュアル通りっぽい気もするけどね・・・


「こんなセックスもあったんですね」

「えっ・・・」

「今回のようなことがなければ一生知らなかったと思います」

「そ、そう？」

「はい　それにあなたにも出会えなかった」

「嬉しいこと言ってくれるね」

「いえ　本気です　結婚してください」

「えっ・・・？」

「本気です　結婚してください」

「無理ですよ・・・」

「自分のこと嫌いですか？」

「嫌いじゃないけど・・・」

「じゃあ　問題ないですよね？」

「いや　問題大あり・・・」

「どうしてですか・・・？」

「わたし　主婦だから・・・」

「はい？」

「わたし　主人いるし」


林さん　呆然としてるし・・・

とりあえず　細やかにわたしの位置というのを

説明してあげる

「そんな関係もあるんですね」

「人それぞれだよ」

「うーむ　人生　奥が深いですね」


そして林さんは帰っていく

来てくれて嬉しかったし

すごい楽しかったんだけど

なんか　この人もずれてるな・・・

そういえば　

結婚してくれって言われたよね・・・

まさか　こんなとこで

プロポーズされるとは・・・

でも　返事は決まってるけどね・・・

なつかしのフレーズ

これしかないよね

　　　　　　　　　　　　・・・ごめんなさい