迫水さんの悲劇

GWに突入した5月1日のこと

迫水さんから電話

「今から行くから待ってなさいよ」

「あの・・・」

うん　いいんだけど・・・

今日行くとこあったんだけど

来るというんじゃ仕方ない

とりあえず主人に行っておいてもらって

途中　わたしも顔を出すとしよう

もっとも　主人不在中に

迫水さん　来る意味あるんだろうか？



「なんで御主人いないのよ」

「それ言う前に電話切ったじゃない」

「あら　そうだったかしら」

「その後　電話しても出ないし」

「移動中はバックの中にあるのよ」

「出れるようにしといてよ」

「なんで電話なんか出なきゃならないのよ」

「はい・・・？」

なんと迫水さん

電話に出たことが滅多にないらしい

「用事もないのに何で電話に出るのよ」

「いや　相手は用事があるから」

「わたしは用事なんてないわ」

「・・・・」

「電話なんて用事がある時にかけるものでしょ」

文面通りに受け取れば正しい

けど　この人の場合

電話はわたしが用事ある時にかけるもので

相手が用事あってかけてきても

わたしは用事はないから出る必要はない

そういう意味なんだと思う


「御主人　帰るまで待つわ」

「いや　夕方まで帰って来ないと思うけど」

「いいわ　それからで」

これは何を言っても無駄だな


とりあえず　主人が作っておいてくれた

昼食を一緒に食べる

「なによ　結構　美味いじゃない」

「主人に伝えておく・・・」

「御主人が作ったの？」

「うん・・・」

「や、やるわね」


うーん　時間が長い

「じゃ　わたし　主人に早く帰るよう催促してくる」

「いい心がけね　ご主人にわたしが来てるって言いなさいよ」

「はいはい・・・」


迫水さんを残して主人のところへ行く

「おや　ちょっと早くない？」

「迫水さんが来てるよ」

「何しに？」

「いつもの通り」

「いきなり来られても都合あるのにね」

「うん」

「ま　とりあえず放っておこう」


3日から5日まで

お義父さま、お義母さまと弟さんと

別荘に行く予定で

その買出しの打ち合わせ

「あ、いかん　忘れてた」

「ん、なに？」

「今日さ　和くん来るんじゃなかったっけ？」

「あっ・・・」


そうだった　時間的にもう来てるはず・・・

と、いうことは　今　うちには

和くんと迫水さんの二人きり・・・

それって　やばくない・・・？

「大丈夫かな？」

「相手が迫水さんじゃ・・・」

「いや　迫水さんが」

「えっ・・・？」


わたしだけ先に帰宅

和くん大丈夫かな・・・？

・・・

ちょっと想像と違う光景が・・・

「あ、おかえりなさい」

ちょっと陽気な和くん・・・

対照的に　なんか重い空気の迫水さん

「ちょっと」

「えっ・・・？」

「なによ　あのオカマ」

「オカマって？」

「あの子よ　」

事の顛末は

わたしが出かけた後

和くんが来た

美少年の和くんにちょっと食指が動いた

つまみ食いのつもりで

嫌がる和くんを押し倒した

そこで　和くんのスイッチが・・・


わたしが渡部くん同様に

いや　それ以上に丁寧に・・・

そして主人が手取り腰取り仕込んでいる子

多分　この歳に限定したら

世界一じゃないかと思う

迫水さんを屈服させるなんて造作ないこと・・・

まあ　何回か射精はさせたみたいだけど

それ以上にいかされ続け・・・

敗北感に打ちのめされた状態で

迫水さんが見たものは

何事もなかったように女装を始める和くん


自分を屈させた美少年が

目の前で美少女に変わっていく

想像も出来ない敗北感だと思う

「ただいま」

「あ、おかえり」

「おかえりなさい」

「あ、迫水さん　やる？」

「いい、今日は帰るわ」

「じゃ　送ろうか？」

「いい、タクシーで帰るわ」

和くんを睨む迫水さん

「そこのオカマ」

「オカマじゃないよ」

「なんでもいいわ　今日は油断しただけよ

この次は今日みたいに行かないからね」

「はぁい」

って　迫水さんの上目線を

さらっと流したよこの子


そして3人

「今日はどうする？」

「あ、ぼく　もう帰ります」

「えっ　帰るの？」

「うん　遅くなったらママに怒られるし

明日　また来ていいですか？」

「いいけど　わたしは買出しにいくから」

主人がわたしを見る

「うん、わたしが相手するよ」


明日は　和くんと二人きりか・・・

ちんちんのある坂井ちゃん・・・

そして　わたしと主人の分身・・・

いっぱいお話しよう・・・


　　　　　　　　　　　　　・・・言葉と体で