- 名前
- 純生くん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 59歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- スケベな妄想を抱えつつ、行動が伴わないままシニアに足突っ込んでます。 女性を満足させ...
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思い出は美しすぎて
2011年03月29日 14:28
昔のことばかりを思い出している。
今を生きることが怖いから、昔の思い出に浸って、現実逃避をしているだけなのかも知れない。
それでも、今は、少しは気が安らぐ。
夏休みの校舎は静かな空気が澱んでいる。
校庭で響いている野球部の大きな掛け声を、風を通すために開け放った部室の窓から聞いていた。
夏休みに毎日部活に出てくる人は決して多くない。
運動部もそれほど盛んではない学校だ。
まして文科系の部活ともなれば、出てくるのは有志ご一向様みたいなものだ。
この部活も例外ではなく、ただでさえ部員の少ない中、学校に来ていた部員は彼女だけだった。
私は帰宅部。
暇を持て余し、この部室に遊びに来ていたのだ。
部室と言っても、一般的な部室と違い、ここは作法室を部室代わりに使っていた。
従って、中は畳敷き。
靴を脱いで、寝転んで、私はくつろいでいた。
彼女は部のことを何かいろいろとやっていた。
手伝っても良かったのだが、門外漢の私にはちんぷんかんぷんだったから、時折彼女に話しかけることで時間をつぶしていた。
風通しのいい部室とはいえ、真夏。
制服なのはいかにも暑かった。
彼女は部室をスカートの裾を翻させながら、行き来している。
私はちょっと思い立ってジュースを買ってくることにした。
それくらいのことはしてあげた方がいいだろう。
ジュースを買って戻ると、彼女も人心地ついたらしく、ぺたんと畳の上に座り込んでいた。
「はい」とジュースを渡すと、「あら、ありがとう」と嬉しそうに微笑んだ。
そっと彼女の横に座り、私もジュースを飲む。
彼女が疲れた風で、私にもたれかかってきた。
白いブラウスの上から、じんわりと汗ばんだ肌の感触を感じる。
そっと自然に二人は唇を重ねる。
ここが学校だと思うと、少しドキドキした。
座ってしまえば、窓の外から部室の中が見えることはない。
口づけながら、二人は畳に倒れこむ。
若さゆえ、このまま欲望に走ってしまいそうなものだが、ここは学校と言う理性がブレーキをかけた。
そっと身体を話、二人畳の上寝転がって見つめ合う。
でも、何故かそれだけで幸せだった。
言葉もなかった。
ただただ見つめて微笑んだ。
時間は永遠にも思えた。
相変わらず窓の外からは、野球部の野太い声が聞こえていた。
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