- 名前
- コアラ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 56歳
- 住所
- 埼玉
- 自己紹介
- 悔いないように。楽しいひと時を過ごそう。生きていてよかったと思えるような瞬間を増やそう。
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俺の24時間26
2008年04月06日 09:54
「ヤタガラス」それはわが国が秘密裏に開発した最新鋭のステルス機である。
ステルス機はレーダーに捕捉されない。だからみつかりにくい。更にこのジェット機は垂直離陸が可能になっている。滑走路がいらないのだ。だから所沢の航空公園でも離着陸できるのだ。
ヤタガラスという名称は、古事記や日本書紀に神の使いとして現れる3本足のトリをイメージしている。全体が黒く3本足、しかも神の国日本からの使いということでヤタガラスと命名された。
アキとヤタガラス、ゴールデンボーイの物語はアキのファンがブログの小説原案の中に残している。
http://lifeheal.at.webry.info/
銀座の事務所からバンに乗り込んだ俺たちは、所沢に向かった。その間何度か後ろの車から発砲されたが車は装甲車仕様になっており、普通の拳銃の弾では貫通しない。しかもバンには簡単ではあるが武器が搭載されている。
後方に向かってのサーチライト。これは眼くらましになる。更にでかいマキビシ。これは俺たちの先祖の伝統的な技術だ。車をパンクさせる。
これだけで乗用車は機能を失われる。
所沢につくとヤタガラスが着陸していた。俺、アキ、フロスト、ヨシエ、そのほかボンド、サムライといったメンバーが一緒に乗り込んだ。
中でアミ、カレン、そしてレオノーラ、チョムハが待機していた。
ムニュがいない。
「ムニュは?」俺の第一声はそれだった。
「ムニュには別の任務が入ったの。」
「何?話が違う。」
「緊急だったのよ。彼女の予知能力が上層部に知られて、その能力を使う必要が出てきたのよ。」
しまった。彼女の予知能力のことは隠しておくべきだった。
「替わりに、通訳として沙羅がきたわ。」
俺はしかしあきらめるわけにはいかなかった。
レオノーラを味方に引き入れる計画、アキと放送をする計画、そしてムニュをJCIAの組織から開放する計画を並行してやらなければならなかった。
「だいじょうぶかコアラ?」
フロストが状況を察して声をかけてくれた。
「ああ、いつものことだ。」
アミはコアラのムニュに対する愛情を知りながらもコアラに魅かれていく自分を感じていた。
ヤタガラスの中には放送設備が整っていた。もちろん発信すれば場所は特定されてしまう。しかし、JCIAとの連携で、国内であれば自衛隊機が守ってくれることになっていた。
だが国外に出たときには、ヤタガラスといえども万能ではない。特に攻撃力はそう高くはない。低空で飛んでいるときに肉眼で狙われ、追尾型のミサイルで狙われればおとされる。
作戦では国内を移動しながら、全世界に向けてパソコンむけの番組を発信し、同時に全国各地から入る仲間とのやりとりを公開することになっていた。
番組ではMC女優アキと俺の目だけがうつることになっている。正体がばれてはそれ以降の活動に支障をきたすからだ。
打ち合わせがはじまった。
アキがレオノーラとチョムハをみながら俺に聞いてきた。
「ごめんなさい、彼らはどういうかたなのですか?全く聞いていなかったんものですから。」
「彼らはB国のキーマンだ。君と君の仲間の放送を聞かせる。彼らはまだ世界の隠された事実をしらない。」
沙羅と呼ばれる女性スタッフはレオノーラとチョムハに同時通訳をした。非常に流暢なB国語を話す。ひょっとしたらもとB国人かもしれない。
機内に取り付けられた9つの画面に、世界中の俺たちの仲間の顔が映し出される。顔が出てまずいスタッフは画面に何らかの加工が施されたり、ダミーを使っている。アニメを使っているのもいる。
アニメ!?・・・少女戦士とでもいったような格好のアニメキャラクターで画面に現れている女性に回線をつなげた。
「君は・・・・?」
「元気?コアラ。」
「ムニュ!!」
そうか。彼女に声優を勧めたのは俺だ。JCIAは彼女をキャラクター声優として作品に出すだけでなく、番組のスタッフとしても参加することにしたのだ。
そうすれば、キャラクターの知名度が倍増するとともに、リアルな現実も伝わる。アニメしか見ないおたくもいるから彼らを現実に引き戻すにはこれはかなり有効な手段だ。
「ほっとした?」アミは俺の心を読んでつぶやいた。
「ああ。」
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