即興詩・夢

目覚めたらもうこんな時間だった
　楽しい夢に浸りすぎていたらしい
　いなくなってしまったあなたにも
　夢の中ならいつでも会えるから
　あの懐かしいあなたの笑顔を
　夢の中ならいつまでも探せるから
　
　もう少しだけ　あと少しだけ　眠らせてくれないか
　僕は少し疲れてしまったんだ
　夢の中だけでもあなたの側にいさせてくれないか
　そんな顔でとがめないで
　あと少しだけ　あと少しだけ　君の笑顔を見れたら
　僕はまた立ち上がることができるから
　だからそんなかなしい顔はやめて
　また僕に微笑んでくれ

　夢の中ならなんだってできる
　あんなこともそんなことも
　夢の中ならどこにでもいける
　空を飛んで海を泳いで
　どこまでもどこまでも行ける
　目覚めたら忘れてしまうけど
　目覚めたらこの世界は消えてしまうけれど
　あなたの笑顔だけは忘れることができないから
　それだけさえ覚えていたら
　僕はまだなんとか生きていけるから


　夢の中で　夢の中で
　僕はあなたを探し続けるだろう
　いなくなったあなたを
　もうどこにもいないあなたを

　夢の中で　夢の中で
　僕はあなたを探し続けるだろう
　目覚めたらこの世界は消えてしまうけれど
　あなたの笑顔だけは忘れることができないから

　その想い出があれば生きていけるから
　だからもう少しだけ
　夢の中で　夢の中で