81Kg級永瀬貴規の金メダルは柔道史上最も価値があるメダルだな

昨晩も遅くまで柔道81Kg級の試合を見ていましたが、永瀬の頑張りには本当に敬服しました。
特に準々決勝の世界ランキング1位のマティカス・カッセ選手との試合では負けるのでは
との嫌な予測が先に立った。
永瀬の得意な組手は、半身みたいで技を掛けるのが遠いという印象でしたが
位置をずらしながらの大外刈りには絶好の組手だったのだろう。決まりましたよ。
これで金メダルに大きく前進したが、強豪が世界中に居るこのクラスでは
この先２連勝しなければ金メダルを取れない。
しかも勝ち上がって来るグシカラシビリは、世界柔道選手権３連覇しており、カッセと並ぶ
大強豪ですから、準決勝を勝ってもまだ遠い金メダルと思っていました。
優勝決定戦では意外にも谷落としで早く決まりましたよ。
グシカラシビリがそれまでの戦いで体力を使い果たしていたのかも知れませんけど、
永瀬だって同じ事ですからね。
永瀬という柔道家は、練習の虫らしい。東京オリンピックで金メダルを獲ってから
勝てなくなり、このパリオリンピック前に調子が上向きになったものの
世界ランキング８位です。強豪ぞろいのこの81Kg級ではまず勝てないと思っていました。
何せ60Kgクラスと違って80Kg級は世界中の男子で最も多い体重クラスですから
このクラスでの２連覇は今まで存在しませんでした。
毎回優勝者が入れ替わるという事です。それほどの激戦区という事です。
このクラスでのオリンピック２連覇は、オリンピック３連覇の野村忠宏よりも
はるかに凄いものです。
まあ野村の記録はそれはそれで凄い事ですから決して貶めるものでもないですが、
クラスは60kg級ですからアジア系以外の強豪はあまり存在しませんからね。
この永瀬の81Kg級での金メダルは日本の柔道がやはり世界で一番強いという
事を改めて見せてくれました。
日本柔道界は永瀬貴規に大感謝しなくてはならない。
日本国民に取ってもこの金メダルは実に誇らしいものです。