- 名前
- ユリ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 42歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
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「女王陛下のお気に入り」レビュー☆
2019年02月21日 22:23
オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ主演他。ごめんあそばせ、宮廷では良心は不要縁よ。気まぐれな女王とその幼馴染が国を動かしていた。18世紀初頭、イングランド。そこに現れた一人の侍女。女王の寵愛を巡って稀代のドラマが幕を開ける・・・。ルイ14世のフランスとの戦争中のイングランド。揺れる国家と女王のアン(オリヴィア・コールマン)を、幼馴染のレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が操っていた。そこに、サラの従妹で貴族から没落したアビゲイル(エマ・ストーン)が、召使として働くことになる。サラに気に入られ、次女に昇格したアビゲイルだったが、生き残りをかけてその野望が芽生え始める―。第91回アカデミー賞最多8部門10ノミネート、ベネチア国際映画祭W受賞他、世界の映画祭で主演女優賞22受賞、44演技賞受賞するなど、各映画賞で絶賛の嵐!鬼才ヨルゴス・ランティモスが贈る、王国を揺るがし歴史すら変えた、きらびやかな宮廷を舞台に起こる愛と権力をめぐる3人の駆け引きを、ドラマティックとエレガントを極め描いた一大エンターテインメント。
9/10点!!ヨルゴス・ランティモス監督のシニカルな笑いが好きです。それを真面目な顔してシラッと演じる美魔女レイチェル・ワイズも大好き(笑)また目隠しされてるし(笑)3人それぞれのファーストシーンからもう面白くて、アヒルレースのシーンで早くもこれは傑作だと確信しました(*^¬^*) サラの機知に富んだ鋭利な切り返しに、舌を巻きながらも吹き出しまくりです。「そんな猛者は私だけよ」とか最高過ぎる(笑)アンとサラの秘密を知った時のアビゲイルの表情も面白過ぎる(笑)ニコラス・ホルトの髪型も笑わせに来てるし、皆、言動がストレート過ぎ(笑)ハイテンポのコントを観ているようでした(*^▽^*) 中盤以降は、作品の雰囲気がどんどん変化していきます。ヨルゴス監督の作品は、森と動物がよく出てくるのですが、この2つは、人間は最も動物的な生き物で、常にどこから敵に攻め込まれるかわからないまま、怯え、朝になるのを祈りながら、手探りで進むしかないという人生観の象徴だと感じました。アンは17人もの子を亡くしていて、彼女を闇から連れ戻せるのは、幼い頃からの親友のサラだけ。アンにとって、“主食”はサラだけで、アビゲイルはサラがいるからこその“嗜好品”に過ぎなかったのだと、アビゲイルが悟った時のエマ・ストーンの表情にはゾクゾクさせられました。娼館でのサラと従者とのやり取りの、サラの男前っぷりには惚れさせられました(//∇//) オリヴィア・コールマンのラストカットのダークサイドに堕ちてしまった表情の崩れっぷりも凄いです。あんな表情見せられたら、悲しくて手を差し伸べられずにはいられない(;_;) アンもサラも、もう少しプライドと傲慢さを捨てられていたら、アビゲイルが割ってきても、友情は修復出来たのだと思います。かけがえのない者を失った二人と失わせた者の人生に、再び光が灯る日は来るのだろうか?と、高慢で滑稽な3人の人間臭さを愛し始めてしまったところで、物語は幕を閉じます。灯りが消え、廻るのを止めてしまったメリーゴーランド・・・人生は切なさと業に満ちています。可笑しみと悲しみをシニカルなユーモアで描ききった傑作です(*^▽^*) 2019年公開。
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