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「フランス組曲」レビュー☆

2015年12月17日 22:47

「フランス組曲」レビュー☆

ミシェルウィリアムズ主演他。アウシュヴィッツに散った作家が残した一つのトランク。そこには、命を削って書き続けた“愛の物語”が眠っていた―1940年6月。ドイツ軍の爆撃にさらされ、パリは無防備都市となった。フランス中部の町ビュシーにパリからの避難民が到着した頃、独仏休戦協定が結ばれ、フランスドイツの支配下に置かれる。結婚して3年、戦地に行った夫を待つリュシル(ミシェルウィリアムズ)は、厳格な義母クリスティン・スコット・トーマス)と大きな屋敷で窮屈な生活を送っていた。その屋敷に、ドイツ軍の中尉ブルーノ(マティアス・スーナールツ)が滞在することになる。心すさむ占領下の生活で、ピアノと音楽への愛を共有する2人は、いつしか互いの存在だけが心のよりどころになっていく。それは同時に、狭い世界に生きる従順女性だったリュシルが、より広い世界へと目を向ける転機にもなっていくのだった。1940年、ドイツ占領下のフランス、愛と使命に翻弄された男女の物語。60年の時を経てよみがえった世界的大ベストセラー映画化

6/10点!!うーん、ミシェルウィリアムズは、いつまでお嬢さん立ち位置でいるつもりなのでしょう(*_*) 今回は、アンニュイ人妻お嬢さんでした。ビシッと迫力のあるクリスティン・スコット・トーマスとの対比が、良かったです。完全に女性目線での戦争を描いているので、リュシルたち、田舎町の女性にとっては、戦争も、義母との確執も、毎日のきつい農作業も、全部同じ出来事なんです。それでも、村に人を殺した人間が銃を持ってうろついたり、家族の大事なものや、家を取られたりする中で、徐々に、戦争が占める割合が大きくなっていって、同時に、困った事に、家に滞在するドイツ兵ブルーノが心を占める割合も、比例するように大きくなって・・・というお話でした。それでも、そのままなし崩しに愛に溺れるわけではなく、敵や鬼に見えても、本当はそうではなくて、人と人として心を通わす事の出来る存在なのだと理解し、互いに、思いやろうとする姿が、丁寧に描かれています。最初は、冷たい搾取人に見えた義母や、余裕がなくリュシルたちに敵対心を見せていた農民が、人間らしい感情を見せ、行動する姿には、心を打たれました。違う考えや人種に見えても、一人一人向き合えば、思いやり、心を通わす事が出来るのだと、そうして交わした時間や想いは一生ものだと、ただ愛し合うだけではない二人を観て、争いの無意味さを、ヒシヒシと感じる作品でした。2016年公開。

このデジログへのコメント

  • はらぺこ 2015年12月18日 01:19

    ユリさんの映画好きには脱帽です。(^O^
    いつも参考にさせて頂いてます、、、本当にありがとうございます。

    ちょっと?、、、だいぶ?酔っ払いのはらぺこより。。。
    閉めのパフェは美味しかった(^^

  • ユリ 2015年12月18日 08:56

    > はらぺこさん
    甘党なんですね(^^)私は昔の映画の知識がほぼゼロに近いので、好きですけど、もっと勉強しなきゃと思ってます。実際は、最新作見るので手一杯なんですが(>_<)

  • ユリ 2016年04月03日 00:00

    > GRAYさん
    女性目線で最初は「ハイハイ戦争ですよね(うんざり)」という感じが、徐々に生活に食い込んできて、恋愛模様も加速してっていうあたりが、女性目線だと思いました。男性だと観にくいものですか?

  • ユリ 2016年04月04日 01:24

    > GRAYさん
    この映画の女性目線では、脳内が恋愛というカテゴリと、生活+戦争+その他のカテゴリの2つで構成されているのが、女性の考え方だと思いました。

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